『陰湿な工作』
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「さて、ちょいと教室に戻ってみます……オイ、テメェら何してんだ!!」
教室へ見回りに来た途端、戸が開いており、中は補充テストが受けれない状態と化していた……シャーペンや消しゴムが無惨な姿となりあちこちに散乱している
その時、中から男子生徒が数人出てきた……クッソ、予想が的中してやがった!
「待てやゴラアァァ!!」
怒鳴り声をあげ、Bクラスと思われる生徒を追う……逃がすかよっ!
見たところ分散し何人かは逃げきったらしいが、一人だけ直線上に逃げている奴を見つけた。
その姿を見つけた瞬間に走り出していた…
「逃がすかよド阿呆が!」
「グアッ!?」
相手の足に向けてスライディングをし、転ばせる
「……Bクラスか?」
「あ…あぁ…」
襟を掴み問いかけるが、何やら死を恐れているような目や顔つきで答える……何もしねぇって
「よし、なら根本にこう伝えろ……削ぎ落とされたいか? とな」
「…殴らないのか?」
「あんなぁ……俺の異名=ヤクザ的な方程式は止めてくれ。おいそれと人を殴る奴じゃねぇからな?」
……そだ、スパイ的なやつをやってもらおうか
「んじゃ交換条件だ。一時的に俺のスパイになってもらおう…その代わりとして、コレを授けよう」
懐からある一枚の写真を取り出す
「こっ、これは!?」
ムッツリ商会ですら年に一度出るかどうか分からないお宝写真、秀吉の寝間着姿での写真である……え? 何で持っているかって? 企業秘密です
「どうだ?悪くない話だろ?」
「あぁ、この話乗ったよ!しかし、何を報せればいいんだ?」
「なぁに簡単な事さ。簡単でいいから作戦を伝えてくれ、そして根本が異様な動きを見せたらベランダにコレを投げろ。気づかれないようにな」
「……もし俺が内通者とバレた場合は?」
「そん時は俺がフォローしてやる。安心しろ…アドレスと物を渡しとくから、上手くやれよ」
「……ああ」
そう言って俺らは別れた。
俺は携帯で雄二には教室の事を、ムッツリーニには例の事の説明を……根本、テメェの根性叩き直してやる
◇
「根本恭二…噂には聞いていたけど、まさかあそこまで外道だったとはね」
先程、坂本君に呼ばれて教室に向かった…教室の中はとてもではないが、補給試験を受けられる状態ではなかった。折れたシャーペンや消しゴムは散乱しており、卓袱台は壊れている事はなかったが傷が付けられていた
あんな外道、今まで見たことがないね……
「ん?吉井君?そんな顔してどうしたの?」
その時の吉井君は何やら険しい顔つきをしていた……まるで誰かに怒りを抱いていているような感じをさせながら
「司馬さん……ちょっと相談があるんだけど……」
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