暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第51話 油断大敵……分かっていたのに
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被害を出す様なドジは踏みませんよ」
笑顔でそう口にしたブノワですが、これはかなり難しい問題です。なら……
「私の方で手は考えてあります。任せてもらえますか?」
「!? ……はい。坊ちゃんがそうおっしゃるなら」
よし。言質は取りました。それにこの策はマギ商会に疑惑を持たせないだけでなく、アルビオン崩壊に待ったをかけられるかもしれません。
「さて、やりますか」
と気合を入れましたが、先ずは情報を待たなければなりません。待機……の前に準備ですね。
−−−− SIDE マチルダ・オブ・サウスゴータ −−−−
「何処へ行った!?」
「確かにこっちに来たはずだ!!」
「たかがガキと女の2人に何てこずってんだ!!」
「うるせえ!! それより何処に行ったかだ!!」
「そっちにガキでも降りられそうな崖があった。そっから飛び降りて森の西側に逃げたのかもしれねえ」
「それは面倒だな。早くしないと別の奴らに手がら取られっちまう」
「急ぐぞ!!」
ドスドスと言う音と共に、野太い声が遠のいて行く。そして小さな茂み(人が入れない小さな茂みの下に、《錬金》で窪みを作り隠れた)の中から音を立てない様に慎重に外を覗くと、どうやら近くに人はいない様だ。
(行ったみたいだね。わたしが土メイジだと知られてなくて良かったわ)
内心でホッと溜息を吐いて、先程から言う事を聞いてくれない心臓を落ち着かせる。
「……ね ねえさん」
すると胸の中から不安そうな声が聞こえた。
「大丈夫だよ。テファ。さっきから走り通しだったからね。少し休もう」
不安を振り払うように強く抱き締める。この子も不安なんだろう。必死に抱きしめ返してくれた。
今回は追手達を上手くやり過ごせたが、運が良かったとしか言いようが無い。このままでは、捕まるのも時間の問題だろう。だから ……如何すれば良いのか? ……如何してこうなったのか? ……如何すれば助かる事が出来るのか? と、必死に頭を巡らせる。
如何すれば良いかなんて決まってる。このまま隠れながら、追手から逃げ延びる以外に助かる道は無い。それはテファの母であるシャジャル様や護衛の風メイジが、問答無用で殺された時に嫌と言う程思い知らされた。
(唯一の救いは、その光景をこの子が見て居ない事くらいかね)
心の中で1人愚痴った。そして思い出したくもない事を思い出す。
襲撃があった後、わたしを含めテファ、シャジャル様、護衛の風メイジ(ラインメイジ)の4人で大公邸を脱出した。追手と鉢合わせしたら終わりなので、逃走先の安全確認必須と言える。そしてわたしが、偵察から帰った時だった。横道から追手が飛び出して来て不意を打たれたの
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