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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第51話 油断大敵……分かっていたのに
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着すると、私はそのまま中に入ります。
「お待ちしておりました。支部長の所へご案内します」
中に入ると受け付けらしき女性が、立ち上がり私に話しかけて来ました。私は頷き女性の後に続きます。そしてその時に気付きました。私の格好は、普段余所に行く時に着るいつもの服装です。この女性も黒髪の貴族だったので、一発で私だと分かったのでしょう。
チィ
ビクゥ
思わず舌打ちをしたら、受付の女性に怯えられてしまいました。焦りの所為でイライラしているとは言え失敗です。
「変装し忘れたのは迂闊ですね。失敗しました」
言い訳の様に私が呟くと、女性は小さくホッと溜息を吐きました。平民にとって貴族は恐怖の象徴ですから、この反応も仕方が無いのでしょう。ドリュアス領内ならこの様な反応はされないのですが、領外だとこんな物ですか……。
「こちらが支部長室です」
そうこうしている内に、支部長室に到着しました。女性にノックしてもらい支部長室に入ると、そこにな何度か顔を合わせた事がある初老の商人が居ました。確か彼も資料庫を建設した時に見た顔です。アンリもそうですが、あの時の面子は出世している様ですね。確か名前は……。
「ブノワです。お久しぶりです。坊ちゃん。大きくなられましたな」
確かオーギュストの紹介で来た、マギ商会の設立メンバーでしたね。設立メンバーの最年長で、カロンやアンリ達の師匠的立場の人だったはずです。資料庫建設の時も若いメンバーに指示を飛ばしていました。まさにマギ商会の父と言っても良い人ですね。
「お久しぶりです。ご健勝の様でなによりです」
「まだまだ若い者には負けられませんよ」
笑うブノワですが、このままユックリと話しても居られません。
「早速ですが……」
「まあ、そうお急ぎになる事もありませんよ」
そこでブノワの柔和な笑みが消えました。
「今情報を集めさせています。……襲撃犯は雇われ傭兵のみで構成されていました。その中に我々の息のかかった者を潜り込ませたので、もう直ぐ報告が上がって来るでしょう」
何でもない事の様に言うブノワですが、言うほど簡単な事ではありません。既に傭兵達にエルフが関係している事がばれているハズですし、これ以上情報を集めようとすれば、マギ商会とエルフの関係が噂になる可能性もあります。
もちろんその程度の噂なら、いくらでも誤魔化し様があります。しかしマギ商会は最近参入してきた新興の商会なので、既存の商会に煙たがられているでしょう。この噂を利用して神官を巻き込めば、かなり効果的な風評攻撃にする事が出来ます。もし、そうなれば……
「エルフが関係しているのですが、大丈夫なのですか?」
「そう心配そうなさらないですださい。商会に
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