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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第51話 油断大敵……分かっていたのに
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売りまくっています。1割に満たない数しか居ませんが、目先の事ばかりに気を取らる者達ばかりで、決して優秀な人材とは言えなません。……マギ商会を追い出し、塩の高騰を招いたのもこいつ等です。

 もう一つは、買収組。
 シャルル王子に裏金を積まれ、傘下に入った者達ですね。全体の3割程度の数ですが、渋々従う者もいれば、その金で資金難を脱した者もいて、シャルル王子への忠誠はピンキリと言った所でしょう。

 そして残りが、反ジョゼフ派。
 ジョゼフ王子の奇行を危険視して、シャルル王子を擁立しようと考える者達です。ジョゼフ王子の才に気付かない上位貴族や、王城にあまり顔を出さない中位・下位貴族が中心です。

 それが先の塩の一件で大きく変化したのです。

 先ず多くの反ジョゼフ派と一部の買収組が“ジョゼフ王子も危険だが、シャルル王子も別の意味で危険だ”と、中立……あるいはジョゼフ派に転向しました。これが原因で親シャルル派が、シャルル王子に求利権派を切り捨てる様に進言します。それを求利権派が聞き付け、親シャルル派と求利権派が対立する事になりました。これによりシャルル派が崩壊し掛けますが、皮肉にもこの状況に有効な手を打てないシャルル王子に失望し、半数以上の親シャルル派が派閥を抜ける事で崩壊を免れます。

 求心力を一気に失ったシャルル王子ですが、王位継承権争いは未だ彼の方が優位だと言う見方が大半でした。

 しかし、この状況を“どつぼに嵌まる”と言うのでしょう。現状に焦りを覚えたシャルル王子は、名誉挽回に躍起になります。しかし、優秀な人材を多く失い塩の件で民衆に嫌われた事もあり、失敗に失敗を重ねる結果となってしまいました。そして終には、継承権争いがジョゼフ王子優位となり、求利権派から切り捨てられる事となります。

 ただ切り捨てられるだけなら、問題は何もありませんでした。求利権派はジョゼフ派への転向を考え、その手土産として捏造した不正の証拠を提出したのです。

 捏造と言っても、完全な捏造ではありません。これまで求利権派が行って来た不正を、シャルル王子の主導で行っていたように書き換えたのです。

 例に挙げると、ジョゼフ派の貴族を罠にはめて、財産を奪ったり暗殺をしたりした事が挙げられます。(私の身近な被害者では、マリヴォンヌの家)また奪った財産は、裏金として使われたとされました。

 ……その結果、捕えられ幽閉されてしまった。と言う訳です。


(それで肝心のジョゼフ王子の反応は、如何なのですか?)byギル

(弟の無実を晴らすと燃えておる。接触したビターシャルも、それに駆り出されたのじゃ)byレン

 求利権派は当てが外れましたね。彼等はジョゼフ王子が、その証拠を使って弟を排除すると考えていたはずです。まさか提出した証
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