第十八話
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レイニーの村での毎日を俺はなるべく無駄にしないようにした。
この村から伸びる道がどこへどう繋がっているのか、攻められた時は拠点をどこにして防衛するのか、避難民が辿りついてきた場合の対応施設や対応人員の割り振りはどうなっているのかなどなど。
レイニーに問うてみると,めんどくさいこと聞くねぇなんて言いながらも一つ一つ対応してくれた。
薬草畑のほうは村内の耕作放棄地と村の外縁森林の2か所を候補に上げて開発した。
村内のほうは荒れ地を開墾して整地する必要は無かったし、日当たりが良すぎても生育に良くないという性質のおかげで良い農地を召し上げたりする必要が無い為、かけるコストはたいしたことは無かった。
村の外縁部のほうはわざわざ切り株を取り除いて整地したりもせず、作業の邪魔になる草を伐採し、往復ルートの獣道に手を入れてもらったくらいだ。
問題と言うほどでは無いが種株が少なかったことで、繁茂させるには時間が少しかかるかなと言ったところか。
とはいえ繁殖力も生命力も強い植物なので2年もすれば問題無いだろう。
仕事のほうはこんなもので、あとは定期的に様子を観察するくらいにしておけばいい。
あーそうだ、薬にする時のやり方とか教えないとな。
何も言わなきゃ直射日光に当てて薬効を減殺させるだろうから、これは陰干しせんといかんとかね。
もちろんいざという時やうまく行かなかった時のため、館には植木鉢での栽培を継続している。
そうするとあとは時間が余って余って仕方無いって?、ご冗談を。
村の子供の社会に融け込むには時間がかかったけれど、喧嘩もしながら仲良くなろうと努力しました。
どんな遊びをしてるとかそういうのは悪いけどどうでも良くて適当に付き合うくらいだが、その傍らに食べている木の実とか、この花の蜜はうまいとか蜂の巣があった怖い場所はどこそこだとか、近道だとかの生活の知識を教わるのが目的で、俺の方は字を書けない子に教えるとか簡単な算数などの問題出したりとか。
いやー、子供たちの目がキラキラしていて萌えますね、世界共通なことかな?
こんなことが出来たのもレイニーのおかげなんだよな。
俺の首に縄つけて縛っておくような感覚は全く無くて、ほとんど自由にさせてくれた。
遊んでばかりじゃなくて彼女にはかなり稽古をつけてもらいましたよ。
時間のたっぷりあるときは剣と槍とでの手合わせを、時間の無い時は槍を中心に。
どうしても強くなりたくて根をつめてるとそんな様子に心配してくれたりと…ね。
お忍びで国王が飛竜に乗ってやってきた時は驚いた。
その時はレイニーがツンデレ状態で、見ていて微笑ましかったな。
国王のほうもなんだかんだで娘が気になって心配で、たまらないんだろう。
二人で例の墓参りに行ったって後から聞いて心が温かくなったよ。
俺
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