第二章 A's編
第四十九話 『思い出される記憶。生まれる謎』
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Side シホ・E・シュバインオーグ
管制室に移動して私達はモニターを見る。
そこにはシグナムとザフィーラの二人が写っていた。
「文化レベル0。人間は住んでない、砂漠の世界だね」
エイミィさんがそう言って今シグナム達がいる世界を補足する。
「結界を張れる局員の集合まで、最速でも四十五分。うぅん、まずいなぁ…」
モニターを見ながらも忙しなくキーボードを叩くエイミィさん。
しかし四十五分か。さすがに時間がかかりすぎるわね。
状況が後手後手な状況なだけに今回はまずいのだろう。
まぁそれだけシグナム達が捕まる可能性が減るのだから別にいいとして。
でも手伝えないのが残念だけど一緒にモニターを見ていると、ふとフェイトの方でアルフと会話している声が聞こえてくる。
「エイミィ」
「ん?」
「私が行く」
「あたしもだ」
エイミィさんがフェイトの顔を見て頷くと「お願い」という。
でも私たちの中でまだ蒐集されていないのはフェイトだけ。
とすると狙われる可能性がある。
ならば、
「それなら私も行くわ」
「え? でも、シホちゃんまだリンカーコアが回復していないよ?」
「忘れた? 私は本来魔術回路だけ使用している魔術師よ。幸い魔術回路の方の魔力はもう回復していますし。だからリンカーコアが使えなくても戦闘はできるわ」
「でも…」
そこで四人の顔がまだ曇る。
おおかたまた前みたいになっちゃうんじゃないかと思っているのだろう。
「安心して。今回私はシグナムとは戦わないわ。フェイトの保険よ。
まだフェイトはリンカーコアを蒐集されていない。
ならチャンスを狙うセコイ奴が出てくるかもしれないしね」
「あっ…!」
「仮面の男だね…!」
「私はもしもの時に奴と戦うわ」
「うー…あたしとしてはあまり賛成できないけどそう来る可能性もあるし今回はお願いしていい?」
「任されました。それじゃ武装開始」
私は赤原礼装を装備し足にタラリアを投影し準備をする。
「なのはちゃんはバックス。ここで待機して」
「はい!」
エイミィさんに無人世界に転送してもらいアルフはザフィーラのいる方へと向かっていった。
そして私とフェイトはシグナムのいる方へと飛んでいく。
まだ遠いが私の目にはシグナムの姿はすでに捉えている。
「見えたわ」
「え? もう…?」
「ええ」
「今更だけどシホの目の視力はすごいよね。それで状況はどうなってるの?」
「ん。良いとは言えないかな? 動きにも疲れが溜まっているのか精彩が欠けている。しばらくしたら蛇の怪物に捕まるかもしれないわ。それで、どうする?」
私はフェイトにそう聞く。
潰れるのを待って漁夫の利を狙うも
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