第2話
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「フカヒレの馬鹿か?あいつなら、今頃駅前でギターを引いてるんじゃないかな?フカヒレのクセにプロのミュージシャンを本気で目指してるみたいだしな」
どうやら、この世界の対馬ファミリーの面子はそれぞれ頑張ってるらしい。俺は財布から1万円札を取り出し席を立つ。カレーはとっくに食い終わっているからだ。
「店長。お代まとめて置いていくから、レオとカニの分も一緒にしていいよ。お釣りがでたらレオに渡してやって」
「ハイ!ありがとうゴザイマス。また、キテクダサイ」
「良いのか?悠斗?」
「ああ。働いてるしな。それに、昔からの幼なじみだから気にするな。今度、休みがあったら飲みに行こうぜ」
「ああ。そのときはゆっくり酒を酌み交わそうぜ!」
「へへ。悠斗サンキューな。また、今度遊ぼうぜ!」
「おう!カニも笑顔で元気にやれよ!じゃあな!」
レオ達と別れて俺はカレー屋オアシスを後にして商店街に向かうのだった。
悠斗sideout
レオside
カニと二人でオアシスでカレーを食べている。
さっきまでいた幼なじみの不動悠斗は俺達の分まで代金を払って店を出ていってしまった。
「相変わらず兄貴分なのは変わらないね。悠斗はスバルとおんなじような性格だったしね」
「そうだな。まあ、悠斗は俺達ファミリーの中で一番強かったしな。喧嘩じゃ負け無しで頭は天才。しかもイケメンだったからな」
「それでいて、ボク達には優しかったからね。まあ、中学三年になると此処等で悠斗に喧嘩を売るような奴等はいなかったからね」
俺達ファミリーの中でスバルと同様に頼れる存在だった。高校一年の夏休み前までは竜鳴館に共に通っていた。残念な事に悠斗は親の都合でドイツに留学してしまったが、それでもメールのやり取りは海外に行ってからも続けた程だ。最近は皆が忙しくて連絡が疎かになっていたが、久しぶりに元気な姿を見ることができた。
「でも、まさか悠斗が九鬼財閥に就職したなんてな。まあ、悠斗な可笑しな話じゃないよね」
「まあ、ああ見えても8歳で大学卒業してるからな。てか、カニ。お前は何杯カレーを食う気だ?」
何時のまにか、カニの隣にはカレーの器の山が出来ていた。こいつ何杯食ったんだ?
(はあ。悠斗が奢ってくれて助かったかも。俺の財布も厳しい状況だったし)
家で何時ものように筋トレをしていたら、カニからメールが来て強制的に遊ぶ事になり、財布に大ダメージを受ける所にまさかの救世主が現れてくれたからな。今回ばかりは神様に感謝したいと思ったな。
「そういやレオ。レオが乙女さんと付き合ってる事を悠斗に言ってなくないか?」
「あ!忘れてた!?そう言えば、悠斗にメールでも伝えてなかった!」
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