第0話
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瞬間九鬼さんが動いた。
「ならば!!九鬼家最終奥義!!古龍昇天破!!」
「我流奥義!!獅子殲滅波!!」
両者の奥義が炸裂する。九鬼さんの放ったアッパーは俺に命中せず上空に竜巻を発生させていた。逆に回避して距離を取って俺の拳に収縮された闘気を発射する。獅子の顔をした闘気が、九鬼さんに命中して爆発した。煙が立ち込めて辺りを覆う。暫くすると、煙が晴れ地面に倒れている九鬼さんの姿があった。
「勝者不動悠斗!」
ヒュームさんが俺の勝利宣言をする。俺は急いで九鬼さんに駆け寄り、抱き抱える。
「九鬼さん、しっかりしろ!?(かなり手加減して放ったから大丈夫のはずなんだが!?当たり所が悪かったのか?絶対強者のスキルのせいで、加減がずれたのか!?)」
「揚羽様!?しっかりしてください!!」
小十郎も慌てて俺の側にやって来た。すると、九鬼さんが目を開けた。
「うん?悠斗に小十郎か。もしや、我は負けたのか?」
「はい。残念ながら、揚羽様の敗けでございます」
「小十郎。そうか、分かった。そうか我は負けたのか!ふははははは!」
「あ、揚羽様!?」
俺の腕の中でいきなり笑い出す九鬼さん。もしかして、獅子殲滅波の当たり所が悪かったのだろうか?俺の腕から出て、九鬼さんは笑いながら立ち上がった。俺と小十郎も立ち上がる。
「悠斗!我はお前が気に入った!悠斗を我の伴侶にするぞ!」
「「「「「「「な、なんだって!!?」」」」」」」
いきなりそう宣言する九鬼さん。小十郎に至っては顎が外れるかと思うほど、口が開いている。まあ、俺自身もかなり驚いているがな。
「揚羽よ。本気なのか?」
「ヒューム師匠。我は真剣(マジ)だ。常々我の夫は我より強い男と決めていたからな。そこに悠斗が現れたのだからな!それに良い男だしな」
わははははと笑う九鬼さん。現状について行けない俺は唖然とするしかなかった。呆然と立ち尽くす俺の側に、九鬼さんがやって来る。
「悠斗よ、どうしたのだ?我の伴侶が嫌だと申すのか?」
「いや、まず俺と九鬼さんは知り合ってから1日も経ってないんですよ!?本気なんですか?」
「我は本気よ!知り合た時間など関係ない!我が悠斗を好きになったのだ!それ以外に理由などいるか?」
ビシッと腕を組んで言い放つ九鬼さん。俺が女なら惚れてしまいそうな位の男気だ。
(いやいや、いろいろ重要な事があるでしょ!本人の気持ちとかさ!?)
俺が返答に悩んでいると、先ほど審判をしてくれたヒュームさんが此方に来た。近くで見るとますますダンディーな方だ。
「揚羽よ。伴侶にする云々はとりあえず置いておいて、こやつを九鬼執事部隊に入隊させて専属執事にする事で良いか?」
「ああ。構わぬ。
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