十八話〜職が・・欲しいです・・・!!〜
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ンの一室。
夕飯を食べようか、としている時に電話が鳴り出して箸に向かう手が止められる。
俺の食事を邪魔したのは誰かと思い、出てみると、アルフだった。
茶菓子を出した一件で良いやつとでも認識されたのか、友達に頼むかのようにお願いされたのだが、内容はフェイトの怪我の痕を治してくれということらしい。
なんでも時の庭園という場所で怪我をして、そこの電話番号の人に治してもらうようにお願いしなさい。と、時の庭園に残ったリニスに言われた、と。
とりあえず、家までよくきたな。みたいな事を言いながら家にある羊羹を渡すと、案の定喜んだ。
……まあ、別に良いけど、ねえ。
「あの……別にそこまでしなくて良いですから」
「まあ、そんな事言わずに……」
「でも……恥ずかしいし、こんな恰好なんて……」
「いいからいいから。大丈夫だって。怖くない怖くない」
「でも……んっ」
「……随分とテスタロッサさんは感度が良いね」
「言わないで下さい……。うぅ……」
何でただ傷を治してるだけなのにこんな事態になっているのか気になるんだけど。
―――……ゴクリ…………!!―――
お前もそんなに目を血走らせるな。鼻から血が出てるぞ。
―――おっといけねえ。幽霊なのに鼻血を出しちまったぜ―――
そんな事をのたまうアリシアは放っておき、現在治癒中の箇所を見る。
今は裂傷が走り、所々に火傷のような痕がある手の治療をしているのだが、
「んっ。っや……あぁぁ……」
何故、治療されていない方の手で口を押えて、声を出さないようにしているのか。
何故、声を出さなければいけないような状況になっているのか。
何故、アリシアはもだえ苦しんでいるのか。
甚だ疑問に残るが今は気にしないでおこう。
ただ、俺は魔法で治療しているだけなのだが。勿論、俺が異世界で何度もお世話になった回復魔法で、だ。
この世界の回復魔法であるフィジカルフィーリングでも良いのだが、そこまで使い慣れていないし、今俺のリンカーコアの方の魔力はがつがつリニスに吸われているから効果も期待出来ないだろう。どうやら今リニスは大技を使おうと魔力を溜めているらしい。
―――多分……母さんと戦っているんだと思うよ―――
そうか。……お前は行かなくていいのか?
―――私が気づかないうちに出て行っちゃったから憑く暇が無かったんだよー……―――
……へえ。
まあ、そんな理由からリンカーコアからではなく、魔力を吸い取られていない魔臓の魔力を使って、俺の腕が抉られても、大火傷を負おうとも、胴体切断されようともこの回復魔法のお陰で生き残ることが出来た回復魔法を使っている。
急に治せば
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