十七話〜邦介の受難〜
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たんだ。そのお守りみたいな黒いのって一体何?」
初めて友達になった頃から持っていたけど、普通の長方形のお守りをしているのに模様も無くて、ただ黒一色だからそれがどんな意味を持ったお守りなのかも分からない。
「えっと……このお守りは気づいたら持ってたの」
「っえ?」
なのはちゃんから詳しく話を聞いてみると5歳の時神白君と佛坂君がやってきて何かよく分からないことが起きていて混乱しているうちに、いつのまにかその二人は気絶していて、その時奇妙な声を聞こえた時に首にお守りがかけられていた。
ということみたい。
「なにそれ? ホラー?」
「なのはちゃん。その時の声って何て言っていたの?」
「うん。びっくりしちゃったから覚えてるよ。『お嬢ちゃん。今日は危ないからすぐに家に帰りなさい。それとその御守りを外に出るときは絶対に外さないようにな』って言ってた」
「なにそれ? なおさら怪しいわね……」
「うん。だけどこれ着けてると前みたいな事をされても何も起きなかったからずっと着けてることにしてるの」
「そうなんだ。……それちょっと触らせてもいい?」
その布ってどんな素材なんだろう。
「うん。いいよ」
「ありがとうなのはちゃん」
早速なのはちゃんから借りて触ってみる。
中身を見るための穴は無い。汚れも無い。
そして触り心地はスベスベで糸のほつれも無い。
……どこかで触ったことがあるような………。
っあ。
「思い出した。この触り心地って門音君の手袋の触り心地に似ているんだ」
「そうなのすずか? ……あいつのと同じ?」
「うん、前にも触ったことがあるから間違い無いよ」
「えっとー……門音君って……誰?」
「ほら、あれよ。どんな時でも左腕に黒い手袋を着けてる奴がいるでしょ? あいつが門音邦介よ」
変人のくせに頭が良いのよね。ってアリサちゃんがぼやいてる。確かに邦介君はいつも二位、三位を維持してるから頭良いよね。
そう。アリサちゃんは邦介君に少しだけ苦手意識を持っている。
何故なのかと言えば、学校でのテストでは毎回一位は取っているアリサちゃんだけど、アリサちゃんと邦介君だけで勉強の勝負をしたら必ず邦介君が必ず勝ち、その時には必ず鼻で笑って去っていくからなのだ。
多分、邦介君としては本心から馬鹿にしているんじゃなくて、ちょっといじっているっていう感覚だと思うんだけど、アリサちゃんはプライドから高いから苦手意識を持っちゃったみたい。
「んー…あまり気が進まないけど、あんたのお守りのことを何か知ってるかもしれないから聞いてみましょう! 素材が同じだったら元を辿れば何か分かるかもしれないわよ」
「うん! そうだね。少し門音君にお話しに行こう!」
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