暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜無刀の冒険者〜
SAO編
episode3 乱戦、混戦、総力戦3
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ンスターの体を深々と穿つ。

 捻じ切らんばかりで引き絞った体によって完全にブーストされた必殺の剣が、アスナとシドの連続技で一割を切っていたそのHPを、すれすれのところで吹き飛ばした。





 後日談。

 こうして俺の四十七層ボス攻略は、なんとか犠牲者を出さずに済んだ。戦後処理…というか毒に苦しむ連中用で足りなかった解毒結晶は、後続としてやってきたヒースクリフが配ってくれたらしい。

 今回のボス戦以降、アスナはなんか思う所あったのか以前のような張り詰めた空気が少し、ほんの少しだけ緩んだように思う。代わりに、キリトの方が妙に思いつめた顔をするようになった。まあ、こればっかりは俺がどうこうできはしないだろう。仮にも俺も情報屋、数ヶ月前にキリトに、そしてキリトのギルドに起こった事件のことも、ちゃんと知っているのだ。

 そして、我らのギルド。

 危険を冒して突っ込んできたことを叱って(ソラには鉄拳制裁付きだ)おいたものの、三人とも笑うばかりでまともに聞いて貰えなかった。全く、困った奴らだ。使いまくった槍、ブーメラン、そして腐食酸でぼろぼろになった俺やファーの金属防具、そして各種結晶類。経費と称してKoBに請求してやろうかとも思ったが、もともと「アスナの手料理」が報酬だった。くそ、高い買い物だったな。

 結局アスナは、律儀に毎月オリジナル料理をギルドホームに届けているらしい(ちなみにその時俺は恐いのでギルドホームにいないことにしている)。なんかその過程でソラと仲良くなってるのは嫌な予感しかしないが、まあ、後はどうなるかなど、俺の知ったことではない。なるようになるだろう。その結果は、きっと誰か別の奴が、…「お姫様を救う勇者様」が、見届けてくれるのだろうから。



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