SAO編
episode3 乱戦、混戦、総力戦
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先で鞭を弾き続ける。なんとまあ、神懸かり的な反射神経だ。
だが、その体も無傷では無い。アーマーには腐食酸で所々から煙が上がり、レイピアも目に見えて耐久度が減っているのが分かる。HPバーは、もう既に黄色の注意域に入りこんでいる。顔に焦りを浮かべながら、それでも逃げ惑う他の攻略メンバーを誘導する時間を必死に稼ぐ。
「オオオオッ!!!」
聞こえた咆哮は、キリト。四隅の一角で繰り出された、片手剣の、恐らくは相当の上位スキルだろう六連撃の最後の一撃が、モンスターのクリティカルポイントに強烈に決まる。
敵モンスターのHPバーが、一気に減少して、減少して、
残り一割程を残して、止まった。
キリトの顔が歪む。高位のソードスキルに課せられる、長時間の硬直時間。
モンスターが、一瞬笑ったように、見えた。と同時に、キリトの後ろで必死に仲間を運ぶ面々の顔が絶望と恐怖に歪む。ここで毒液散布の直撃を受ければ、数人は、HPバーが消し飛ぶかもしれない。既にHPバーがレッドゾーンに突入している男の顔から、恐怖による涙が流れる。
そんなプレイヤー達を嘲笑うように、モンスターの頭上の蕾が膨らみ、毒液を散布する、
「キリくん、伏せてっ!!!」
その直前、一人の女の叫びが響き。
飛来したエフェクトフラッシュを纏った槍が、モンスターの体を深々と貫いた。
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