原作前 時の庭園で
第1話 アルフとの出会い
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
無いんですから」
フェイトは真剣な様子でリニスの言葉を聴いていた
「フェイト、いくつか覚悟を。使い魔を持つということはたとえひと時でも、1つの心と作り物であっても1つの命と運命を供にするということです。契約で縛り付けない限り、使い魔にしたからと言って、絶対に服従させられるわけでもない。最悪、契約を解除するという形で命を奪うことになるかもしれない。その覚悟は…ありますね?」
フェイトは迷わず即答した
「では、仕度を…契約の内容は」
「後で考える。取り合えず、“仮契約”で。待っててね、すぐに助けるから」
フェイトは子狼を優しくなで、準備に取り掛かった
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
「フェイト、準備は出来たか?」
「うん」
「最後に確認です。使い魔を作るというということはその命と運命を共にするということ。命を預かるということです。その覚悟は…ありますね?」
「うん」
フェイトは迷わずに即答する
「分かりました。それでは、はじめてください」
キイン
フェイトと子狼の足元に円形の魔法人が出現する
「わが元に、契約の証印を、契約の元、新たな命と魂を…」
オレンジ色の小さな玉が子狼に吸い込まれるようにして消えた
その瞬間
「っ!? 魔力が…吸われる…!」
「それが命の、魂の重さ! 維持を続ける限り、魔力を消費し続けます!」
「…っ! この力を糧に、新たな命を。ここに……!」
キイイン
いっそう強い光が辺りを包む
「はあ、はあ、はあ」
フェイトは地面に手をつく
「くうん」
子狼がフェイトの手をなめる
「やったな、フェイト、成功だ。早速懐かれてるな」
「あ…、えと、どうしよう」
「ほら、抱いてあげて」
「うん」
そう言ってフェイトは子狼を抱き上げる
すると、子狼はぺろぺろとフェイトの顔をなめる
「んん、くすぐったい、それに、あったかい、柔らかい…!」
「それが、命の温度です」
「リニス、このことはしばらくプレシアには黙っておいたほうが…」
「そうですね、もう少し状態が落ち着いてからでないと心配させてしまうかもしれませんし」
「うん、ありがとう。リニス、月斗」
フェイトはそう言って子狼をよしよしとなでる
『このことがプラスに働くといいんですが』
『大丈夫だろ、少なくとも、フェイトのこんな笑顔はしばらくぶりだ。いい方向に行くのは間違いないだろ』
リニスとフェイトの2人は子狼と戯れるフェイトを優しく見守っていた
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ