After days
fall
予選にて、
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対峙する相手は《水辺》チームのデカイ亀と何かの鳥だ。種族名は分らない。
『1分前』
考え事を一時放棄し、眼前の敵に集中する。
30秒を切ったところで相手の鳥が飛翔し、上昇していく。キリトが俺に頷いてそれを追っていく。地上に残されたのは亀と俺だけだ。
『10秒前』
全身の毛がチリチリと逆立つのを感じながら敵の様子を伺う。亀の無機質な表情からは何も伺えない。
『Fight!!』
眼前に光が弾け、両者が飛び―――出さなかった。当たり前だ。
亀はゆっくりとしか動けない。俺の対人戦闘は受け身スタイル。
結果、状況は変わらない。
「……これ、俺が行かないとダメな感じ?」
「そうなるな。悪いが俺はそんなに速く動けない」
流石に亀だけあってどっしり構えている。
上空を見やると、キリトと鳥(どっちも鳥だけど)が激しい空中インファイトを繰り広げていた。
敵さんの鳥はやはり戦い慣れているらしく、キリトは押され気味だ。
「仕方ないな」
視線を亀に固定し、構える。
俺が臨戦態勢になったのを察知し、亀は頸をぎゅっと縮めると甲羅に篭る。
「はぁ……。やっぱそれが防御態勢なのね……」
どうしたものかと思案していると、ふとあることを思い付いて跳躍する。
上空で態勢を変え、右前足を下に突き出しながら亀を上から押し潰した。
「ぐぁ!?」
にゅっ、と出てきた頭を反対の前足で地面に押さえつける。
甲羅は『亀』という生物の一部であって、別個体ではない。
つまり、それがデジタルデータで書き換えたとしたら、一個体として登録されているはずだ。『背中』を押さえつければ苦しくなるのは当たり前だ。
「《ピアース》」
WBOの中の数少ない三種類しかない攻撃戦闘スキル《打撃強化》、《切断強化》、《貫通強化》。
その内の《貫通強化》を使い、亀の頭部を貫いた。
呆気なく消え去った相方に一瞬気を取られ、空中戦の方も攻防が入れ替わった。
キリトの放った蹴りが腹部に決まり、敵はバランスを失ってきりもみしながら落下してくる。
「せやぁ!!」
すかさずキリトの追撃が決まり、突き落とされた相手のHPが消滅して勝敗は決した。
俺達が観客席に戻ると、その場は歓声に包まれた。
「よぉ、お二人さん。お疲れさん」
「どーも。……ていうか、ボッシュから《亀》の攻略法聞いてなかったらマズかったな」
実は亀タイプを相手取った戦い方はボッシュから教わったものだった。あれを知らなかったら未だに堅い甲羅と格闘していたことだろう。
『第二回戦。《森林》対《
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