§45 魔神来臨
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を破壊する。世界が切り裂かれゆっくりと、しかし確実に冥府が消滅していく。世界が、光を取り戻す。
「!!」
死の気配が消えていく。夜色の闇が消え去り、頭上で太陽が煌めく。
「まぁ、まだいけるっけ消える時までは付き合ってやるよ!!」
「っーかもう今日だけで三桁くらい死んでるんですけど。あと何回死ぬんだオレは」
最期を悟り気炎を上げる盟友達と。
「久しぶりの現世だな」
「全くだ」
二郎真君に付き従う六柱の神々――梅山の六兄弟と。
「義弟よ、面白いところで呼んでくれた。礼を言う」
「アニキ。めんどくせぇよ」
斉天大聖と契りを結んだ魔王七柱。
「……お帰りいただけないでしょうか」
頼むから帰ってくれ。顕現するな。言っても無駄なのだろうどうせ。だが希望を捨てずに願ってみる。
「そういうな神殺し。私の家族も相伴にあずからせてもらうぞ!!」
やはり、現実は非常だ。牛頭の魔人の宣言と同時、更に気配が増える。羅刹女と紅孩児が。これだけでも手一杯なのに、牛魔王が巨大化する。巨大な白牛。角ですら東京タワーより大きく見えるのは遠近法のせいだと信じたい。
「久々の現世だ。たっぷり暴れさせてもらうぞ!!」
頭から尾まで三千丈以上、即ち三千メートル以上と記されるに相応しい巨大な身体は大猿や巨猿程度では相手にならない。蹄が大地に降ろされるたびに凄まじい地震が大地を揺らす。
「ハッスルしすぎだろコイ――!!」
引き攣った顔のまま、迫りくる殺意に反応し飛び上がる。直後、芭蕉扇が起こした突風が黎斗を彼方へ吹き飛ばす。
「――!!」
砂埃のように吹き飛ばされた黎斗を。
「こんなに楽しいのは久しぶりよ!!」
「雑魚から潰すのが鉄則。悪く思うな」
如意棒と三尖刀がなまず切りにする。
「っ……!」
敵は多い。だが、敵の核は斉天大聖。彼さえ倒せば、牛魔王達を始めとする義兄弟は消え、羅濠教主やスミスも自由になる。そのあとで二郎真君をなんとかすれば、勝利は目前だ。…多分、だが。
「こうなったら特攻あるのみ、か。皆、悪いけど玉砕して。僕が斉天大聖を潰すまでの、足止めを頼む」
ロンギヌスを握る。天羽々斬を腰に下げる。
「来たれ天より煌めく色無き柱――!!」
なけなしの呪力で放つのは死の熱線。周囲は瓦礫。遠慮する必要などどこにもない。放たれるのは必滅の光線。しかし。
「無駄」
蛟魔王の操る、牛魔王をも呑み込む圧倒的な水のカーテンが。
「邪魔だ」
?猴王の操る、東京全土を覆う規模の竜巻が。空から降り注ぐ光と激突、大爆発が巻き起こる。
「煩わしいな」
巨大な牛魔王の鼻息一つで大
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