SAO編
episode3 戦姫(+α)、襲来3
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ああ、俺がボス戦で死んだら別にしなくてもいいぜ?」
ここで、もうひと押し。手のひらは、汗でぐっしょり。
案の定、アスナが顔を真っ赤にして怒鳴る。
「あなたは死にません!!!私達がしっかり守りますから!!!」
なんというアヤナミ、とか言う余裕はない。
激昂した表情の迫力は、『狂戦士』の名にふさわしいもんだ。
「そ、そもそもどうやって私が作ったのかを確認するつもりなんですか!? システム料理ならともかく、オリジナルなら私が誤魔化せば、」
「誤魔化すつもりなのか?」
「ーっ!!! わかりました! そこまで言うなら受けましょう!!!」
勝った。
閃光が、「話は済んだ」とばかりに立ちあがり、真っ赤な顔のままカツカツと去っていく。玄関口にはなぜかソラが控えていて、アスナのためにメイドさんよろしくドアを開いてあげていた。キリトが立ち上がって、そのあとを追っていく。一人で行ったのを心配しているのだろうが、一応この街も保護コード圏内だし大丈夫だろう。
最後に立ちあがったのは、ヒースクリフ。
「集合は明日の昼、一時に四十七層主街区、《フローリア》の転移門前、だそうだ。私も参加して構わない、といったのだが、彼女をはじめ他のメンバーに猛反対されてしまってね」
「無理すんなよ。あんたのその剣と十字盾はどうせ再取得不可品だろ?」
「そのようなものだ。では、協力、感謝する。私もこれで失礼するよ」
『狂戦士』の相手で既に疲れ切っていた俺は、立ち上がることも出来ずにそのままひらひらと手を振る。よく言えば慈しむような、悪く言えば憐れむような視線と微笑を残して、ヒースクリフが身を翻す。そのまま玄関口のソラと一言二言かわして、帰って行った。
そして俺は。
「はああああー」
特大の溜め息をひとつついて、ぐったりと椅子に沈み込んだ。
溜め息で幸せが逃げていくと言ったのは誰だったか。それが本当なら正直一生分の幸せが逃げて行ったんじゃないかと思えるくらいの疲労を感じて撃沈する。そんな疲労困憊も甚だしい俺に向かって。
「おつかれさま、シド」
ギルドリーダーであるソラが、優しく笑いかけてくれた。
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