SAO編
episode3 戦姫(+α)、襲来3
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でスキル熟練度だけでなく、経験値それ自体も入手できるからだ。
だが、たとえレベルは高かろうとも、戦闘経験が無くてはそれは単なる見せかけ…ハリボテの強さに過ぎない。何をしてくるか分からないボスモンスター相手に、到底相対出来るものではない。そのことは、しっかりと分かってもらっておかないといけない。
…まあ。
「……俺が言いたいこと、分かりますよね?」
「勿論。アスナ君も当然理解していると思うよ。職人クラスを無理にボス戦に駆りだすような真似はしないさ。戦闘に慣れていない普通の職人なら、ね」
「当然です。私達は、そのために攻略組剣士クラスとしてボス戦をしているんですから」
「…なら、いいんだが」
ちらりと目をやった先のヒースクリフが、間髪いれずに答える。俺の考えなどお見通しだったのだろう。まあ、攻略組で最も厚い支持を持つギルド、『血盟騎士団』のナンバー1、2が分かっていないはずはないとは俺も思っている。それが確認できれば、俺から言うことはない。
あるとすれば、そうだな。
「では、報酬についてです。攻略組でのドロップ品の分配は、」
「いや、いいや。俺は分配からは除外で。その代わりアスナさん、一つ条件をつけたい。あんた今スキルスロットに生産系スキルって入れてるか?」
「……? 『料理』スキルをとっていますが?」
アスナの顔に、露骨に嫌な表情が浮かぶ。まあスキル詮索はマナー違反だし、当然だろう。それにこの美貌、セクハラまがいのことをされたことは一度や二度ではあるまいし、「条件」というのは嫌な響きがあるのだろう。
だが、今回はそうではない。
いや、「嫌がらせ」という点で考えれば然程違いはないかもしれないが。
「ならちょうどいいな。それを使ってもらおう」
「……。どういうことです?」
「月に一回…そうだな、このギルドホームに手料理を届けてくれ。『料理』ならちょうどいいな、手作りのオリジナルなんてどうだ?」
「っ!!?」
「……っ!? なぜ私がそんな攻略に無駄なことをしなくてはいけないんですかっ!」
「嫌なら協力を断るだけだが?」
「っ…!」
アスナの顔が、なんというか年相応の羞恥に赤らむ。
まあ、手料理つくってこいなんて言えば中学、高校生くらいなら普通の反応か。
…そしてなぜキリトまで超反応する。そういうことなのか。
いや、もちろんこんなアホなことを言う理由はちゃんとある。
あるんだが、まあ説明するのは面倒だし、理解してもらえるとも思えない。ならば実力行使の拒否権発動だ。プレイボーイらしく遊んでいるように見えるのかもしれないが、かなーり内心ガクガクだ。赤くなったまま憎々しげに歪むアスナの顔は、怖くて直視できない。
「
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