第二章 A's編
第四十七話 『管理局本局とリーゼ姉妹』
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ことを言うのはなんだけど、クロノはそんなに才能のある子じゃなかったからね」
「え、そうなんですか?」
「そういえば以前にクロノは僕には才能がなかったからな、と呟いていたかしら?」
「そうなのよ。魔力量は両親譲りでそこそこあったけど魔力の遠隔操作は苦手だわ…」
私、苦手ね…。
「…出力制御はてんでできないわ…」
これも…。
「フィジカルは弱弱だわ…」
そこは…どうだっただろう? でも…。
「想像できない…」
「同じく…」
「私は激しく共感持てたわ…!」
「そういえばシホちゃんも昔は魔術は全然できなかったんだよね…」
「クロノと同じく想像ができない…」
「そうだったの?」
「ええ、まぁ…」
「そう。あー、それで話はもどるけどあの子は頑固者だったからね。
覚えは悪かったけど一度覚えたことは絶対忘れないしバカみたいに一途だからさ…。
一つのことを延々と繰り返し練習し続けても文句を言わずについてきた」
「…それは、なんとなく想像できます」
「うん」
「確かにね…」
三人で笑いながらそう言った。
「滅多に笑わない子だったけどね。それがちょっと寂しかったっけ…」
「士官学校でエイミィと出会って仲良くなってからかな? よく笑うようになったのは…」
「うん。あの子のおかげは大きいね。今じゃ局内で割りと有名だもんね。ハラオウン執務官とリミエッタ執務官補佐の名コンビは」
「へぇ」
「なんとなくわかります」
「あの二人はなんだかんだで息があっていて仲がいいですからね」
「うん。あぁ! そういえばフェイト」
「はい」
「フェイトはやっぱりあれ? 正式に局入りするの?」
「えっと…まだその辺はちゃんと決めていなくて…」
「九歳で使い魔持ちのAAAクラス魔導師っていったら局でも民間でもどこでも選び放題だから、急いで決めることはないけどね」
「…色々と考えています」
それで一応フェイトの件は終わったらしく今度はなのはの方に話が及んでいるようだ。
「えっと…私は管理外世界の住人ですし管理局の仕事も実はよく把握していなくて」
「私も漠然としか…」
「漠然と? どんな風に?」
「うーんと…次元世界をまとめて管理する警察と裁判所が一緒になったようなところ?」
「後は、各世界の文化管理とか、災害救助とか…」
確かに、多いわね。それも本の一部に過ぎないし管理している世界の数によって役職も色々と増えていくだろうし。
「あぁー! そんだけわかってれば上等上等」
「ほかに細かい仕事はたくさんあるけど大筋はそこだから」
「なるほど…」
「フェイトは…父様やクロノみたいな執務官か、そうでなきゃ指揮官向きだね。精神的にも能力的にもクロノとタイプ近いし…」
「そうですか?」
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