暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは・限界状況に挑む少女達(難易度大幅UP)
終わりにして始まりの闘い
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力と拘束のダブルトラップで相手を封じ、止めを刺す……ギロチンで。
「っ!?フェイト、逃げて!」
禍々しいまでの刄を見たアルフが真っ青になって、バインドでフェイトの喉に狙いを定めるギロチンを掴もうとするが……
「バインドが……!?」
ギロチン自体が高密度な魔力で構成されているので、生半可な魔力で作られたバインドでは触れただけで消されてしまう。
「くっ……魔力が、拡散する……」
一方のフェイトも喉を締め付ける蔦に気がとられ、魔法が行使出来ずにいた。
「マズ……い?」
自分の喉に迫ってくるギロチンから目を反らしたとき、丁度人の頭くらいの大きさのモノと目があった。
(ああ、そうか。だからこの森には誰も居なかったのか)
走馬灯の様に、この森に入った人たちの最期が思い浮かんできた。
(アルフ……何言っているか解らないよ)
子供の頃から一緒にいた家族が何か必死に叫んでいたが、上手く聞き取れなかった。
そんな事を考えている内に、無慈悲な刃は少女の首を刈ろうと迫っていた。
(私、ここで終わっちゃうのかな……)
一秒が惜しかった。見たいモノがあった。叶えたい思いが……あった。それを一秒で叶えるには、余りに時間が足りなく、だからこそ余りに愛しかった。
(人の最期は案外あっさりしたものなんだ。)
恐らく自分の死を悼んでくれるのは、アルフだけだろう。でも、直ぐに魔力がきれて死んじゃうだろう。せめてもの救いは、そうすればアルフは悲しまなくて済むことくらいかな。
……所詮、人形である自分にはお似合いの最期かもしれない。
ああ、もう刃がそこまで迫っている。
バルディッシュがプロテクションを張ってくれているけど、意味を為さないだろう。
.
.
.
.
.
「……ごめんね」
.
.
.
..
.
それが最後だった。魔力で構成された刃は、その頭の付け根を切り裂いた。付け加えるなら、赤い血しぶきが印象的だったか……
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