暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
コードギアスR1
0136話
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言ってこない? ロイドならランスロットのデータを取れるチャンスがあればこれ幸いと援軍を申し出てくると思うんだが。

「……特派に連絡を取れるか?」
「特派だと、この一大事に何を……」
「コーネリアの命を救う鍵になるかもしれない事だ。いいな?」

 幕僚達へと半ば殺気を込めた視線を送ると、冷や汗をかきながら黙り込む。
 黙り込んだ幕僚達を無視して、特派のトレーラーへと通信を送る。

「はいはい、何かご用でしょうかー?」
「ロイド、ランスロットは出せるか?」
「出せと言われれば出せるけど……この土砂の中じゃランスロットは上手く動けないからあまり出す意味がないんじゃないかな?」

 ……何?
 特派。中破したランドリオン。ロイド。その単語を並べると非常に嫌な予想が脳裏に浮かんでしまう。

「確かサンドボードとか言うのがあると小耳に挟んだ事があるが」
「え? えーっと……それは……」

 俺の問いに視線をキョロキョロと落ち着かなく動かす。

「あるのか、ないのかをはっきり言え」
「実はまだ制作途中だったり」

 ……やっぱりか。サンドボードを作るよりも俺が修理を頼んだランドリオンに夢中になっていたんだろう。技術馬鹿のロイドらしいと言えばらしい行動だが。
 モニタの隅に映ったセシルも動揺している。

「ほら、だから言ったでしょう。やる事やってからランドリオンの修理に取りかかりましょうって」
「でも、折角興味深い機体なのに……」
「つまりランスロットは出せる事は出せるが、土砂を越えるのに時間が掛かるという事でいいのか?」
「おーめーでーとー! その通り!」
「ならどうでもいいから、とにかく出撃させろ。時間は多少掛かっても構わない」
「いいの!? じゃあ早速!」

 ロイドの喜色満面の笑顔がアップになり通信が切れる。
 コーネリアとこのG-1ベースを隔てている土砂を乗り越えるのに時間は掛かるだろうが、それでもランスロットは戦力として一級品であるのは間違いない。後詰めの意味も込めて出撃させておいて損はない。後は……

「ユーフェミア、俺も出る」
「え? アクセルさんが? でも機体は修理中なのでは?」
「何、そろそろ新型の代わりが届く手筈になっている。……文句は無いな?」

 何か言いたげな幕僚達へと再度殺気を込めた視線を向けると、結局何も言えずにそのまま黙り込む。

「この本陣は任せたぞ。日本解放戦線にしても黒の騎士団にしても、今はコーネリアを狙っているがいつこのG-1ベースへと狙いを変えるか分からないからな」

 それだけ言ってG-1ベースから外へと移動し、誰にも見つからないように森の中へと入る。
 まさかランドリオンの修理を頼んだ為にサンドボードが完成していないとは思わなかった。
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