After days
fall
《荒野》の王
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は当たり前のことらしいので、俺は複雑な思いをしながらも、それを受け入れていた。ちなみに、カークは背中に五匹位乗っけている。
頭にボッシュが乗っているため、いつものようにやれやれ、と首を振ることが出来ず、代わりに深くため息をつくと、移動し始めた仲間を追って光の柱の中へ入っていった。
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Sideセラ
様々な種族の妖精達が絶えず行き交う《イグドラシル・シティ》のメインストリート。その中心部である中央広場で最早、恒例となりつつある普段の光景があった。彼女の足下の赤いリメインライトは、今日で5人目の挑戦者だった。
「勝負ありです。また強くなったらお越しください」
漆黒の刀《ムラサメ》を腰の鞘に戻し、残り火に背を向けるとスタスタと歩き始める。
待ち合わせ時間まで後30分は有るが、これ以上野良試合に付き合ってられるほど、セラは暇では無かった。
始まりは自分やリーファに寄ってきた不埒なプレイヤーを斬り倒したことからだった。痴漢の撃退が度重なり、いつの間にか剣の腕に覚えのあるプレイヤー達が挑戦してくるという事態になっていた。
最初は呆れ果てるばかりだったが、次第に挑戦者達は腕を上げ、遂には《ムラサメ》を使う羽目になった。セラも次第にそれを真剣な勝負として認め、勇猛な挑戦者達を拒まなくなっていった。
「……とはいえ」
本日6人目の挑戦者が前に立ちはだかり、周りのギャラリーがどっと湧く。
「急いでいる時には遠慮願いたいものです」
歩を止めず、既に剣を構えている挑戦者に近づいていく。
――キンッ
勝敗は一瞬。映像処理すら追い付かず、ポリゴンすら置き去りにする神速の斬戟が相手の得物を破壊し、そのまま首まで斬り飛ばす。
クリティカルポイントをきれいに切り裂かれた相手はしばらく茫然とした後、派手なサウンドエフェクトと共に爆散した。
ギャラリーは数秒間の沈黙の後、再び歓声をあげた。
これ以上この場にいるとキリがない気がしたので、セラは羽を広げると空から目的地に向かった。
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キリトとアスナが共同で借りているイグドラシル・シティの部屋。月額5000ユルドを払っているだけあってそこそこの広さがあり、何人かが集まっても狭さは感じなかった。
キリトとレイが出場する、別タイトルのゲームで今日の午後7時から開催される《聖獣王決定戦》。
今日この家に
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