緊急事態
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報で領主を討たれたらケットシー側は黙ってないでしょ。ヘタしたらシルフとケットシーで戦争になるかもしれないし……。サラマンダーは今最大勢力だけど、シルフとケットシーが連合すれば、たぶんパワーバランスが逆転するから、それをなんとしても阻止したいんだと思うよ」
「そのほかには?」
ゲツガはリーファに聞く。
「他には領主を討つとすごいボーナスがもらえるの。打たれた側の領主は領主館に蓄積されている貯蓄を無条件で入手、他にも十日間もの間領内の街を占領状態にして税金を自由にかけることができるの。これはものすごい金額だよ。サラマンダーが最大勢力になったのは、前にシルフの最初の領主を罠にかけて殺したからなんだ。普通領主は中立域に出ないからね。ALO史上、領主が討たれたのは後にも先にもこの一回だけ」
「そうなのか……」
「サラマンダーは知の将って言うのは本当だったんだな」
ゲツガは前調べた時にサラマンダーの領主はモーティマーという知能が高い領主と書いてあったことは本当だったんだなーと思いながらリーファの話を聞く。
「だからね、ゲツガ君、キリト君」
リーファはゲツガとキリトのほうをちらりと見やると申し訳なさそうに言葉を続けた。
「これは私たち、シルフ族の問題だから……これ以上君らが付き合ってくれる理由はないよ……。この洞窟を抜ければアルンまでもう少しだし、多分会談会場に行ったら生きて帰れないから、またスイルベーンから出直しで、何時間も無駄になるだろうしね。ううん、もっと言えば……」
リーファは少し口を閉じてから言った。
「世界樹の上に行きたい、って言う君たちの目的には、サラマンダーに協力するのが最善かもしれない。サラマンダーがこの作戦に成功すれば、十分な資金を得て、万全の体制で世界樹攻略に挑もうと思う。君達くらいの強さなら傭兵として雇ってもらえるかもしれないし。今ここであたしを斬っても文句は言わない」
そういったリーファにゲツガはダメージをくらわない程度にチョップをかました。その時にみんな停止した。
「イテッ!」
「ふざけるのもいい加減にしろよ、リーファ。シルフだけの問題だから俺たちは先に行け?サラマンダーと協力したほうがいい?そんなふざけた言うのも大概にしておけよ。それにケットシーの領主もいるんなら俺も無関係じゃない」
「ゲツガ君……」
「そうだ、リーファ。ゲツガの言う通りだ。それにどちらに協力するかなんて俺たちの勝ってだろ」
そしてゲツガはキリトと顔を見合わせてニヤッと笑う。
「二人とも、ありがとう」
リーファは少し目に涙をためて言った。
「だけど、これもタイムロスになっちまったな。キリト、かなり飛ばすぞ。ユイはナビをよろしく頼む」
「O
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