緊急事態
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そう言ってゲツガは店が立ち並ぶ大通りに姿を消した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
大通りにある店で素早く矢などの消耗品を買い揃え、キリトに適当なものを買ったあとにキリトの場所に戻るとまだリーファは戻ってきてないらしく待機状態のままだった。
「ホラ、キリト。そこら辺の屋台から買ってきたやつ。なんとかトカゲの姿焼きだって」
「ウへー、マズソー。でもチャレンジャーな俺はそれをあえてもらうぜ」
そう言ってゲツガの手にあったそれを取る。自分で買っといてなんだがそれを食うなんて正直気が引ける。そしてゲツガもベンチに腰掛けようとした時にリーファが目を開けて勢いよく立ち上がった。
「うわっびっくりした!!」
キリトはトカゲの姿焼きを落としそうになるが握り締めて何とか落とさずにすんだ。
「お帰り、リーファ」
「おかえりなさいー」
「どうだったんだ?何か大事なようだったのか?」
ゲツガ達は口々にそう言うと、リーファは急いでるのか早口で言った。
「大事なようだった……ゲツガ君、キリト君、ごめんなさい」
「え、ええ?」
いきなり頭を下げられ、キリトは戸惑う。ゲツガも何があったのかで反応できないでいる。
「あたし、急いで行かなきゃいけない用事ができちゃった。説明してる時間もなさそうだなの。たぶん、ここに帰ってこられないかもしれない」
「……」
ゲツガはリーファの目をまっすぐと見つめた。その目は本当に焦ってるように見えたためゲツガは頷く。横にいたキリトも同時に頷いた。
「そうか。じゃあ移動しながら話を聞こう」
「え……?」
キリトがそう言うとリーファは少しわけがわからないと言った風な声を上げる。
「どっちにしてもここから足を使って出ないといけないだろう?」
「それに急いで行かなきゃいけない用事なんだろ?こんなとこで時間潰してないで早く行こうぜ」
キリトとゲツガはそう言った。
「……わかった。じゃあ、走りながら話すね」
リーファたちはアルン側の門を目指して駆け出す。ゲツガはそこまで足が速くないため、民家をや店の壁を使って跳ねて移動する。そして大きな門を抜けるとゲツガは走ってキリト達のところまで何とか追いつくとリーファが事情を説明する。
「なるほど」
キリトとゲツガはそれを聞いて少し考えるかのように視線を前方に戻す。
「幾つか質問するけど、答えてくれるか?」
ゲツガはリーファにそう聞く。頷いて了承が出たのでキリトから質問を始める。
「シルフとケットシーの領主を襲うことで、サラマンダーにどんなメリットがあるんだ?」
「えーと、まず、同盟を邪魔できるよね。シルフ側から漏れた情
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