GGO編ーファントム・バレット編ー
46.銃の世界
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トに渡された茶封筒から引っ張り出される手書きの紙を覗き込む。
『報告書はメールでいつものアドレスで頼む。どちらか一人でいい。諸経費は任務終了後、報酬と併せて支払うので請求すること。追記ーー美人看護婦と個室で三人だからといって若い衝動を暴走させないように』
キリトは一瞬でメモを封筒ごと握りつぶし、ジャケットのポケットに放り込む。強張った笑顔を向けるキリト。
「あー......それじゃあ、早速ネットに接続しますんで......」
「あ、はいはい。準備できてます」
案内されるジェルベッドの脇にはあ仰々しいモニター機器が並び、ヘッドレスの上には真新しいアミュスフィアが置いてある。
「じゃあ脱いで、桐ヶ谷くん、如月くん」
「「は.....はい!?」」
思わず声を合わせる。
「電極、貼るから。どうせ入院中に全部見ちゃったんだから赤くならなくていいよー」
「.......あの、上だけでいいですか......」
キリトの小さな声で聞くと安岐さんは一瞬間を開けてから、縦に首を振った。上に着ているダウンジャケットと長袖のシャツを脱ぎ、ベットに横になる。そして上半身に数箇所にペタペタ貼られていく。
アミュスフィアにも心拍モニター機能はついているが、クラッキングされた場合のことを考えてだろう。
「よし、これでOK.......っと」
モニタ機器のチェックをした安岐さんは頷くと、俺は手探りでアミュスフィアを頭に被り電源を入れる。
「えと、それじゃあ......行ってきます。多分四、五時間くらい潜りっぱなしだと思いますが.......」
「俺たちの体をよろしくお願いします」
「はーい。桐ヶ谷くんと如月くんのカラダはしっかり見てるから、安心して行ってらっしゃい」
安岐さんに体を託して俺たちは新たなる仮想の世界へと足を踏み入れる。
「「リンクスタート」」
目を開けると空一面が薄く赤みを帯びた黄色に染まっていた。
《ガンゲイル・オンライン》の世界では、現実の時間と一緒らしい。
GGOの中央都市、《SBCグロッケン》.......メタリックな高層建築群が並び、足元は、土や石ではなく、金属のプレートで舗装されている。
とりあえずあたりを見渡すと背後には、初期キャラが出現するであろうドーム状の建物があり、メインストリートらしき広い通りに、左右ぎっしりと怪しげな店が並んでいる。
まぁ.....そんなことより俺が一番気になるのは、俺の隣にいる、黒髪の肩甲骨のあたりまでの長さの髪に透き通るような白い肌にやたらと大きい瞳の少女だ。
「なあ.....一応聞くようだけど.......お前、キリト......だよな?」
恐る恐る隣の少女に聞いてみると
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