切れない糸(あるいは物件を選ぶ際の注意事項)
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ージがこべりついているんですけど!?」
「去年精神崩壊した生徒が……(神経を張り巡らせる事により、常にISに乗っているような緊張感が味わえるぞ)」
お〜い、建前と本音が逆になってるぞ。
「何でトイレの扉が血と引っ掻き傷だらけのうえ、大量の御札だらけなんですか!?」
「……除霊効果バッチリだから問題ない」
え、出るの?出るの!?
「……今の所は」
出るのかー!!
「最後に……何で切嗣の部屋に大量の掃除用具があるんですか?」
すると、千冬は一度切嗣と目を合わせるとお互い頷いて、せ〜ので答えた。
「「まぁ、物置だし」」
「結局物置じゃないですか――!!」
シャルロット、未曾有の出来事に半分泣き目で阿鼻叫喚。
「いや、ほらあれだよ。どれだけ豪華な家よりも大切な人と過ごした素朴な家の方が」
「いや、母さんと過ごした家だってここまで酷くなかったよ!!て言うか、この部屋にそもそも思い入れ何て無いでしょ!!それだったらデュノアの家に住んだ方がマシだよ!」
それから三人で馬鹿騒ぎをし、寝ていたところを起こされて不機嫌になった本音に拳骨を貰った……千冬もろとも。
「布仏本音、恐ろしい子!」
自分に拳骨を落とした本音を見たとき、千冬が某月影先生みたいなタッチになり何か叫んだのは気のせいだろう。
閑話休題
「さて、私は巡回に戻るが余り騒がないようにな」
そういうと決まり悪そうに千冬は廊下の向こうに消えていった。叩かれた頭を押さえながら……
「……僕達もさっさと荷物を移動させてしまおうか」
「……うん、そうだね」
そこにはドでかいたん瘤を頭に作って、二人で段ボールを持つシュールな光景が出来上がった。
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二人が荷物を運び終えた時には時計の短針は12をさしかけていた。流石に疲れたのか会話は無い。
「今日はもう寝ようか……シャルはどっちのベッドを使う?」
「窓側……おやすみ、切嗣」
「おやすみ、シャル」
そういうと二人は眠りに堕ちていった。
(あれ、そう言えば確か、切嗣に言わないといけないことが……何だったけ?)眠る直前、シャルの頭の中に走馬灯のように今日一日の事が蘇る。が、肝心の事が思い出せない。
(まぁ、忘れてしまうくらいだから大したことじゃないよね……)
シャルロットは夢にも思うまい。箒の告白紛いな宣言が拡大解釈されて、男子とペアを組んで優勝すればその男子と付き合えるという謎の事態になっているから、一夏と組んでと言おうとした等とは夢にも思うまい……それほどまでに幸せなのだから。
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