第13話 麻生探偵事務所にて
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に関しては後回しでも良いでしょう。今、重要なのは、有希がこの世界に涼宮ハルヒ以外に魔法が実在する事を知って居るかどうかの方が重要ですから。
まして、どうも、彼女を造り上げた存在自体が、少々胡散臭い存在のような気がして仕方が無くなって来ましたから。
蒼茫と暮れ行く街で出会った少女。相馬さつきは、彼女、長門有希の造物主の事を、ずばり、邪神と表現しましたから。
今度の質問に関して、有希は首を二度横に振って答えた。そして、
「この世界に、機関と、涼宮ハルヒ以外に魔法と呼ばれる技術を行使する存在が居る事を、わたしは情報統合思念体より伝えられてはいない」
……と、この探偵事務所に到着してから初めての台詞を口にした。
更に、自らの造物主を示す可能性の有る単語。思念体と言う単語も同時に口にして。
しかし、情報統合思念体。言葉通りの意味だとすると、意識体。小説などに登場する神にも等しい存在として描かれる宇宙思念体のような存在なのか。
ただ、高次生命体が、何故、長門有希のような人工生命体を製造し、どのような仕事をさせる為に送り込んで来るのかが判らなくなるのですが。
仮に、俺が考えて居るような存在だとすると、夢などを通じて人間と直接接触する事は可能なはずですから。
神や悪魔。異世界の生命体たちも、そうやって人間と接触を持って来る存在も少なく有りませんからね。集合的無意識下の更に奥深く。集団や民族。そして、人類共通の無意識下の領域の更に下層に存在する自然や地球そのものなどとの領域との接点から、異世界に存在している神や悪魔などは、人類に対してコンタクトを行う方法を持って居ますから。
もっとも、俺の考えて居るような高次生命体と、有希が話している情報統合思念体がイコールで繋ぐ事の出来る存在だと決まった訳では有りませんか。
「せやけど、残念ながらこの世界では最初から。この世界の裏側では、この世界の始まりの段階から魔法が存在して居る。有希や有希の造物主。それに、あの涼宮ハルヒと言う名前の少女以外にもな」
取り敢えず、その思念体と言う存在に付いての詮索は後回し。先ずは、この世界と魔法の関わりに付いての説明から行うべきでしょう。
そう。水晶宮が存在している世界で、俺の知って居る人物たちが、俺の知って居る場所に存在している世界ならば、俺の住んで居た世界と大きな違いのない世界だと考えて間違いないでしょう。それならば、少なくともここは、人類の発生段階から異界からの接触は行われて居る世界です。確かに、今では表面的な。……あまりにも明白な介入は為されていませんが、それでも世界の裏側では、未だに異界からの接触は其処かしこで行われ、この世界は非常に微妙なバランスの上で成り立っている物なのです。
故に、俺のような魔を退け
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