第13話 麻生探偵事務所にて
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い。いや、道は陰陽道の源流に当たる系統。日本の神仙の術もここに発する術も多い。まして、水晶宮や竜宮を知らないと言う事は……。
そのように、自らの仮説に誤謬が存在している可能性が有る事が判明した為に、最初に戻って仮説の組み直しを行おうかと思った矢先、
「彼女が知って居る魔法は、機関と呼ばれる涼宮ハルヒ関係者の魔法。彼らの言う所の超能力者の事だけで有って、私達の事は知らない」
それまで、俺の対面側のソファーに腰を下ろし、俺と有希の事を黙って見つめているだけで有った神代万結がそう言った。そして、彼女の言葉に続けて、
「そうですねぇ。それに、機関の超能力者さん達はぁ、涼宮ハルヒちゃんの能力の発動に因って強制的に作り出された能力者さん達ですからぁ、私達とは、似て非なる存在ですよねぇ」
かなりスローモーな彼女独特の口調で、万結の台詞を引き継ぐ瑞希さん。しかし、この場に存在する女性は、全員、一癖も二癖も有る人物ばかりですね。まして、揃いも揃って、全員不思議ちゃんばかりですから。
尚、幼い見た目。少し残念な雰囲気の口調から、かなり頭の出来の方も残念な方だと思われがちな瑞希さんなのですが、実はかなり頭の回転は良く、戦闘の時などはかなり助けられた経験が俺には有ります。
それに、彼女も俺と同じ式神使い。俺との違いは、俺が龍種の能力を使用しての前線で戦うタイプの式神使いで、瑞希さんは後衛タイプだと言う事。
但しこれは、俺の知って居る向こうの世界の瑞希さんの事なので、今、お茶の準備をしてくれているこの世界の瑞希さんの事ではないのですが。
「長門さんの能力から推測するとぉ、機関に所属しているメンバーの名前と容姿に関してはぁ、完全に記憶して居ますものねぇ」
お茶。紅茶の準備の手を休めずに、瑞希さんがそう続ける。
……成るほど。つまり、有希が俺の仙術の行使に対して驚いたような雰囲気を発して居た理由は、機関と言う名前の超能力者集団に属する人間以外が特殊能力を行使したから驚いて居ただけと言う事ですか。
ただ、それならば俺だけが魔法を行使するのなら、俺が異世界からの来訪者だから魔法が行使可能だ、……と言う理由を付ける事も可能だと思うのですが、昨日の夕方以降に出会った相馬さつきや、この俺の目の前のソファーに腰を下ろした神代万結と言う名前の少女に関しては知らない可能性が高いと言う事に成りますね。
「ならば、こう聞くべきか。涼宮ハルヒ関係者と、長門有希関係者以外に魔法に類する特殊能力を使用する存在が居る事を、有希は、自らの造物主により伝えられていたのか、と」
どうもこの世界では、昨日図書館で出会った不思議な少女。涼宮ハルヒと言う名前の少女が重要人物のようなのですが……。もっとも、その部分
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