暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
白い少女
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を受注した時、視界に大きくクエスト受注ログが流れる。そんなものを見逃したとは思えない。
だいたい、クエストやイベントの開始点となるNPCなどの頭上には【!】マークが付いている。そしてそのクエストを受注した時に限り、それが【?】に変わるのだ。こちらも見逃したということはありえない。
ふむ、とレンはそこで思考が行き詰まり、紅茶を含もうとするが、いつの間にかカップの中は空になっていた。
背後に控えていたメイドNPCが、そそくさと出てきて注いでくれる。
短く礼を言いながら、レンは改めてカップを傾ける。爽やかな芳香がこんがらがった頭をほぐしてくれる気がする。
「うーん……」
自分はともかく、この子のような年齢だ。必ず両親と一緒にログインしているはずだ。
何で雲海を漂っていたのかはいまだに謎だが、始まりの街ならばこの子の事を知っている人、あるいは両親がいるのでは…………?
それが考え抜いた末、レンが出した結論だった。
だが、さすがに今すぐに実行とはいけない。最低でもこの少女の意識が戻って、事情を聴いた上でも遅くはないだろう。
レンはそう結論付けると立ち上がり、少女の眠るソファーの前にひざまずき、右手を伸ばした。
そっと少女の顔に掛かった艶やかな純白の髪を払う。
こうして改めて見ると思うのだが、美しい少女だった。
人間の子供、と言うよりはどちらかと言うと妖精のような、どこか人間離れした雰囲気を漂わせている。
肌の色はアラバスターのようなきめの細かい純白。長く艶やかな髪の色は、白髪のような濁った白ではなく、真正のピュアホワイト。どこか異国風のくっきりとした顔立ちは、目を開けて笑ったらさぞ魅力的だろうと思わせる。
おそらく十歳はいっていない。九歳か………八歳くらいだろうか。
「んー」
まあ、悩んでてもしょうがない。要はこの子が起きないと始まらないと言うことだ。そのためには──
ぐ〜。
…………お昼ご飯にしよう。
晩秋の午後がゆっくりと過ぎ、外周から差し込む赤い陽光が消え去る時間帯になっても、少女は変わらず眠り続けていた。
その間、レンは第三十九層主街区【ローラン】に少女に関する情報集めに行っていたが、結局空振りに終わった。
ちなみに女子に関する情報ならば、と、ムッツリーニに協力を仰いだが、返ってきた返事が。
《俺のファインダーに収まっていないロリ少女が会ったとは………不覚!その少女の写真を直ちに提供して……ブッファアァァー!》
と言うような内容だったので、謹んで辞退させていただいた。
どっかの高級ホテルか、とつっこみたいような自室のカーテンを引き、壁やベッド際のランプを灯す。ベッドの上にはすで
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