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Fate/ONLINE
第九話 別れ
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サーは怪訝そうな顔をしながらもセイバーを見つめ返す。

「まぁ、そうだがよ、どうせ後から話すんだったら今話しても変わんねぇ気がするぜ」
「彼女はまだ自分が置かれている立場に、理解しきれていない。ならば、一度監督役の所へ出向き、聖杯戦争への参戦の意思を確認するのが先では」

セイバーはそう言い、サチへと視線を向けた。

監督役…。
つまりはあの教会にいる男、言峰綺礼だ。

最初に訪ねてから俺はあそこへ足を運んでいない。
何というか、なるべくあそこには近づきたくなかった。
いや、正確に言うと言峰綺礼と会いたくないのだ。

あの不気味な雰囲気、泥水の濁ったような眼、そして全てを見透かしたようなあの表情は、もう二度と見たくはなかった。

「監督役ねぇ…。まあとりあえずは、一度取り仕切ってるやつの顔も見てぇしな、行ってみるか」

そう言うとランサーは椅子から立ち上がり、グッと体を伸ばした。

「セイバー、監督役って…言峰綺礼の所へ行くのか?」

思わずセイバーに問いかける。
サチにあの男を合わせるのはなんだかマズイ気がした。

「ええ、一応聖杯戦争を取り仕切っているのはあの男です。何やら不穏な空気を出していますが、所詮監督役。危害を加えることは無いと思います」

セイバーは俺の考えていた事を察してくれたのか、そう答えた。
確かにあそこは圏内で、殺し合いが起きることはまず無い。

「ま、行くのは俺らだけだ。万が一何かあっても俺が付いてるからな。坊主達が気にするこたねぇよ」

ランサーは槍を肩にかけながら俺にそんな言葉を投げ掛ける。
そして、ランサーは俺から目をそらし

「で、嬢ちゃん。お前さんはいつまでそうしてるつもりだい」

自らのマスター、サチへと視線を移した。

「……」

サチは未だに黙ったまま視線を床へと落としている。
ランサーは、ハァーと息を吐くと俺に向き直った。

「セイバーに坊主、悪ぃんだが少し席を外しちゃくんねぇか。嬢ちゃんと二人で話したくてよ」

ランサーはそう言い、俺とセイバーを交互に見た。

「……そうですか。なら私達は宿の外で待つ事にします。よろしいですかキリト?」
「あ、ああ。そう言う事なら、その方が良いかもな」

俺とセイバーはランサーの提案に乗る事にした。
あくまであの二人は主従関係。
ならば二人にして色々話し合ったほうがいいだろう。

そう考えた俺はセイバーと共に宿の外で待機する事にした。

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30分くらいたったであろうか。

外で待機している俺とセイバーは何を話すわけでもなく、ただじっとサチとランサーが出てくるのを待っていた。
その間も、俺は自
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