第二章 A's編
第四十六話 『守護騎士との出会いの話』
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闇の書は密接に繋がっていて抑圧された強大な魔力がはやての体を蝕み健全な肉体行動はおろか、生命活動さえ阻害しているという。
そして闇の書の第一の覚醒で呪いの進行は加速した。
シグナムがいうには覚醒と共に現れた彼女らの活動も維持していて、極僅かとはいえはやての魔力を使用している事も無関係ではないらしい。
その事実を知ったヴィータはシャマルに病気を治せないかと泣きついていた。
皆も同じ思いでその表情から辛いものが滲み出ていた。
それはそうだ。知らず知らずのうちに自分達が主であるはやてを苦しめていた要因になっていたのだから。
そしてシグナム達はある決断を決める。
私には相談しないで四人だけでビルの屋上に集い、
「主の体を蝕んでいるのは闇の書の呪い」
「はやてちゃんが、闇の書の主として真の覚醒を得れば」
「我等が主の病は消える。少なくとも、進みは止まる!」
「はやての未来を血で汚したくないから、人殺しはしない。だけど、それ以外なら…なんだってする!!」
そして四人の地面に魔法陣が浮かび上がり、全員の姿が甲冑姿に変わっていく。
「申し訳ありません、我等が主。ただ一度だけ、あなたとの誓いを破ります」
「―――ならば私にもその話、かませてくれないかね?」
そこに私が登場すると全員が驚きの表情をした。
「アーチャーさん…。どうして…伝えていなかったのに」
「君達が切羽詰った行動を取るとすればおのずとわかる答えだ。それに、水臭いぞ? 私もはやての事を助けたいと思っている」
「でもお前はまともに戦える体じゃないだろ!!」
「その通りだ。だが気持ちだけはお前達には負けない自信はある」
「…本当にいいのか? これから私達が行う事に手を貸せばお前も犯罪者扱いされるのだぞ?」
「承知だ。そうでなければここに出てこない。…だか、今はまだ魔力が足りない。だから今は私もより魔力を溜めることにする。その時が来たら手を貸そう」
「…すまない。私達の問題にお前も巻き込んでしまい…」
「気にするな」
それから私達ははやてには内緒で蒐集活動をすることに決めたのだった。
そのすべてははやてを助けるために…!
◆◇―――――――――◇◆
「あの決意から時間が経った。ページもシュバインオーグのおかげで決壊魔法でのページの使用分以上は貯まった」
「シホちゃんの協力も得られた今では心強いものを感じますね」
「しかし、闇の書の完成が破滅を招くというのは…。悪い予感というのは当たるものだな」
「アーチャーは予想していたのか?」
「なんとなくはな…。呪いというのは大抵ろくな事にならないからな。魔術の世界でもそれは当然だった」
「お前の知識でどうにかならないか?」
「不甲斐ないが私にもそういった詳しい知識はない」
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