第二幕その一
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うっとりとした言葉だ。完全にそこに自分を置いている蝶々さんだった。
「からかうのよ。ちょっとだけ。だって久し振りに会うのだから嬉しくて死にそうだから。あの人が『美女桜の様な可愛い奥さん』と呼ぶのを聞きながら。あの人が私につけてくれた仇名を」
そこまで話してまた鈴木に顔を向ける。そのうえでまた言うのだった。
「貴女には話しておくけれどきっとそうなるから。私は信じているのよ」
「そうなのですか」
「ええ」
またうっとりとした顔で言う。
「きっと。だから」
「ああ、こちらですね」
そこに誰かが来た。見れば五郎とシャープレスだ。
「五郎さん、それにシャープレスさん」
「どうも」
五郎は顔を自分に向けてきた蝶々さんと鈴木に下卑た笑みを向ける。シャープレスはその後ろで深刻な気難しい顔をしている。
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