第二十二話『ガンバレルストライカー』
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寸前の所で通過した。
だが、アリーナへ続く隔壁が次々に降りていく。スウェンはストライクを纏い、エールを装備してバーニアを最大稼動させ隔壁を通過していく。
「俺が着くまで持ちこたえろ……織斑、凰……!」
/※/
強固な防御を持つゲルズゲーは鈴音の龍砲を完全に無効化。一夏はそのビーム攻撃によって容易に接近できる状況ではなかった。圧倒的にこちらが不利だ。
「どうすんのよ! あいつ正面から全く攻撃効かないじゃない!」
「やばいな……これは……ッ!?」
ゲルズゲーは飛び一夏に迫り、前脚部のクローを振り下ろす。雪片弐型で一夏は防ぐと、鈴音はこれを好機にとゲルズゲーの後方へ移動し
「これで!」
龍砲を撃とうとしたが、ゲルズゲーの下半身背後に砲台が装備されていた。それが鈴音を射程に捉え
「きゃあ!!」
「鈴! ぐっ!!」
2連装滑腔砲から放たれた砲弾が鈴音に当たる。一夏はクローによって吹き飛ばされ、距離を離された。ゲルズゲーは鈴音の方向に向き、ビームライフルと前脚部先端に装備されているビーム砲を構え
「鈴!!」
「ッ!!」
四本の閃光は鈴音に飛ぶ。鈴音は腕で身を防ぎ目を瞑る。
間違いなく直撃だ、とい鈴音は思い目を閉じたままにするが、3〜4秒経っても何もおきない。恐る恐る目を開けると赤いウィングのパックを装備した白いISがシールドを構えて鈴音の前に居た。
「無事か、凰?」
「え?……その声まさか、スウェン!?」
「ああ」
スウェンはシールドの構えを解き、鈴音に視線を移す。
「凰、お前はピットへ行け。あそこならば幾分か安全だ」
「な、何言ってんのよ! 私は……」
「いいから行け、今の直撃でシールドはどれくらい削られた? 後龍砲は何発撃てる?」
「うっ……わ、わかったわよ! 一夏、スウェン! 不本意だけど、ここからは任せるからね!」
鈴音は移動を開始する。ゲルズゲーが追撃すると予想しスウェンは身構えるも、ゲルズゲーは何もしてこなかった。スウェンは少し疑問を持ちながらも、鈴音がピットに戻るのを確認すると一夏の方へ行き隣に並ぶ。
「ありがとう、スウェン。お陰で鈴が助かった」
「何故お前が礼を言う……それよりも目の前の敵に集中しろ」
「ああ……けどさ、あいつ変なんだよ」
「変?」
「俺達が今こうして武器構えてないときは攻撃してこないんだよ」
「……」
スウェンはゲルズゲーを見る。確かに、一夏とスウェンが武器を構えておらずあちらも攻撃してくるそぶりも見せない。鈴音が引くときも、ゲルズゲーは攻撃してこなかった。
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