SAO編
episode2 風来坊の止まり木
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し達、ギルドを作るんだ。それで、シドくんにも、ね」
困ったように、はにかむ。
「入って、くれないかなっ! きっと、楽しいと思うっ! ううん、楽しくするっ! 絶対楽しくなるっ! だから、さっ。シドくんがソロなのは知ってるし、邪魔はしないからさっ!」
一瞬だけ溜めての、満面の笑みでの説得。
俺に、抗う術はなかった。男というのは、先天的パラメータで劣るものなのだ、と悟ったのはこの時だったかもしれない。
◆
後日談。
『軍』は、俺のアドバイス通りに二週間後に大人数で攻略に乗り出していて、無事にクエストを突破したようだった。誤算があったのは、報酬が『ミスリル』ではない、その若干劣化版というべきインゴットに変わっていた事か(おそらく人数制限があったのだろう)。だがそれでも強力な装備であることに変わりはなく、その鈍色の金属を使った防具は、『軍』をある程度は支えてくれたようだ。
…それが『軍』の指定ユニフォームとなったことを聞いた時には、ちょっと複雑な心境だったが。
そして、ソラに誘われて俺が入ったギルドの名は、『冒険合奏団(クエスト・シンフォニア)』。四人きりの零細ギルドで、活動は様々なクエストの攻略とその情報の販売。とはいっても日々の活動は一切無い放任主義のギルドで、ギルドリーダーであるソラが偶に「やりたいクエがあるから集合!」って言った時のみの活動するという何とも適当で、俺にとって居心地のいいギルドだった。
ちなみに、ギルド名。
初めはなんだと思ったものの、考えてみるとメンバーが「レミ」、「ファー」、「ソラ」、そして俺が「シド」。気付いた時にはしっかりソラにチョークスリーパーをかけておいた。
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