暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜無刀の冒険者〜
SAO編
episode2 集団で戦うということ2
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で睨んでおく。普段から寝ぼけ眼のせいで迫力に欠けると言われる目だが、ジト目の粘着性には定評がある(現実世界での友人談だ)。

 「……阿呆。代わりに、二つ教えてほしいことがある」
 「おおっ、交換条件っ! なになに、何が聞きたいのっ!? 身長体重? スリーサイズ? ま、まさかもっと、きゃー!!!」
 「……そんなことには微塵も興味はないから安心しろ。一つ目、あの二人の装備品だ。あれはどこで手に入れた? ファーの方の装備はあのまま一式攻略組に出しても恥ずかしくないレベルだし、レミのブーメランなんて使い手もいなけりゃドロップもないような絶滅武器だ。それにあの威力、相当のレベルの素材を注ぎ込んで作ってるんだろう。…正気じゃねえな。そんな装備が、」
 「うん、正解っ!全部私が用意したんだよっ。二人にレベル的に無理して最前線まで来てもらうからには、安全を保証できる装備をあげたいしねっ」
 「つまりはオマ…ソラは、最前線…少なくともそれに近い位置で攻略を行っているプレイヤーで、結構なレベルの鍛冶屋の知り合いがいる、と」
 「おおっ! すごい、大正解っ! 鍛冶屋はかわいい女の子だから、そのうち紹介したげるよっ!」

 これだけの素材をそろえているということから前線近くで攻略を行っているとは容易に想像できる。それにブーメランや俺へ渡そうとした手甲など、あまり使い手のいない装備を頼めるということは、相当に親しい鍛冶屋がいるのも推測できる。

 問題は、もう一つだ。

 「二つ目。お前、さっきの乱戦で『両手剣』スキルを使ったな? さらに、レミが壁際に張り付くまでの間の援護、『短剣』スキルを使いながらも『投剣』スキルで安物の投敵短剣(スローイングダガー)を投げていたろう? 普段使っていた『片手剣』スキルと合わせて、ここまでで四つ。お前のスキル構成は、いったいどうなっている?」

 彼女の顔が、また笑う。

 それはそうだろう。スキル詮索はマナー違反、というのは、既にこの世界では不文律を超えて常識となりつつある。それでも、尋ねずにはいられない。この女、さっきの戦闘、両手剣と短剣を「使い分けていた」。本来は、戦闘中に変えるのは困難なはずの、扱うソードスキルの変更。

 「おおっ、よく見てるねっ!」
 「昨日の宿屋で見せた、ウインドウ操作の速さ。普通は敵のいない場所でゆっくり操作するのがふつうだ。それをあのスピードで操作できる。上達、ってのは大概必要に迫られるから起こるもんだ。たとえば、戦闘中に装備やスキルを変える、とかな」
 「うん。正解だよっ。そーだね、VRMMOの言葉で言えば、ビルド、って言うらしいね。私のそれは結構変わってるらしいよ。えーと、片手剣でしょ、両手剣でしょ、短剣、槍、あとは何があったっけ? とにかく、全部戦闘系、特に武器スキ
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