SAO編
episode2 唐突で強引な出会い2
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で筋力を上げるかとも考えたものの、俺のスキル構成はダンジョン探索とクエスト攻略を主とした『盗賊』型。戦闘は二の次、という結論になって今に至る。金属防具装備では使えないスキルは、意外と多いのだ。
「というわけで、俺にはそいつは無用の長物、以上。んじゃ、」
「ま、待った待った!! えっと、他に、他には、うーっ!」
突然の事態にテンパッてグルグルと目を回す女を置いて立ち上がろう、
「…リーダー、落ち着くッス。とりあえずちゃんとお願いしてみればいいじゃないですか…」
「……その前に、自己紹介……」
としたところを、丸テーブルの両隣からしっかりと肩を押さえられた。悔しい事に、超非力アパターの俺ではそれだけで立ち上がれなくなってしまう。それに、まあ、自己紹介くらい聞いていってもいいか。決して力に屈したわけではない。ない、んだ。
「んじゃあ、オイラから! オイラの名前は、ファー。本当はファーブルって入力しようとして、手が滑って失敗したんスよ。スキル構成は壁戦士で、武器は片手長槍が主ッス! レベルは今、28ッス!」
「……レミ。後方支援。筋力優位。レベル29」
俺の…正確には喧し女の横に座っていた少年と少女が、順番に自己紹介していく。一人はにこやかに、一人は無表情で。とりあえず流れのままに握手しながら、教えてくれた情報に驚く。情報の中身
に、という意味では無い。その情報を教えてきたという自体に、だ。
この世界で、レベルをはじめとする各種ステータスは生命線といっていいものであり、おいそれと人に話すものではない。ましてや初対面の相手に全部暴露するなど、正気とは思えない。
というのが、顔に出たのだろう。
「ああ、シドくんはあんまり中層エリアに来ないのかなっ? 中層のボリュームゾーンでは、その日限りのパーティーを作ったりして狩りや探索をしたりするからっ、結構レベルとかに関してフリーな人はフリーなんだよ? 『攻略組』は、いろいろあるからあんまり明かしたがらないけどねっ」
横から喧し女が説明してくれた。確かに言われてみれば、現在の最前線はここ、二十七層。『攻略組』のレベルとしては、40前後といったところだろう。当然、ここでソロプレイでクエストの依頼を受ける俺のレベルもそれなりで、誰にも話したことはないが今で42だ。
「で、あたしが、一応リーダー、になるのかな? ソラ、っていうんだ。名前スキだから、ぜひ呼び捨てで呼んでねっ! スキル構成は、うーん、簡単には説明しにくいなぁ。レベルは、今で38だよっ! よろしくね、シドくんっ!」
にぱっ、と笑う喧し女…ソラ。聞いて、「お」と思った。俺も最も経験値効率のいいソロプレイな上、かなりの高度のレベリングをしてきたつもり
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