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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第115話 西園八校尉
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和感を覚えましたが私も彼らに挨拶を返しました。



 「皇帝陛下、ご健勝であられるようで、この劉ヨウお喜び申しあげます。冀州より只今戻りました」
 私は麗羽達のことは一先ず置いて、御輿の側に駆け寄ると片膝を着き皇帝へ挨拶をしました。
 「おお、劉ヨウ。よくぞ参ったな。其方も健勝そうでなによりじゃ。朕は其方の顔を見れて嬉しいぞ」
 私は顔を伏せているので皇帝の表情は読み取れませんが、声音から上機嫌な様子であること窺い知ることができました。
 「皇帝陛下、お心遣い痛み入ります。私も皇帝陛下に再開する機会を設けていただき感涙の極みでございます」
 私は仰々しく深々と頭を下げ礼を言いました。
 「劉ヨウ、堅苦しい挨拶はよい。今度、其方を呼んだのは他でもない。朕が新設した軍の披露する場に其方を呼びたいと思ったからじゃ。どうじゃ朕の軍は」
 私は皇帝の眼前に整列する兵士達に視線を移しました。
 「圧巻にございます! はじめこの場に来た時、兵士の整然とした様に、この劉ヨウ驚きました」
 私は一呼吸置き感極まったように皇帝に返事しました。
 「ハハハハッ??????! そうか、そうか。武人である其方のお墨付きであれば安心じゃな」
 皇帝は上機嫌に高笑いをした後、彼は私から兵士達に視線を移し話を再開しました。
 新設軍の件は口実で本命は劉協の件で呼びつけられたと思いましたが杞憂だったのでしょうか。
 「劉ヨウ、この軍は朕の私費で創設した軍じゃ。この軍は西園軍という。そして朕は西園軍の将軍であり、無上将軍と名乗るつもりじゃ」
 やはり西園軍でしたか、麗羽は西園八校尉ということになります。
 「皇帝陛下、僭越ではございますがご意見させていただいてもよろしいでしょうか?」
 この時代、皇帝が将軍を名乗るのは前代未聞です。
 何も言わないと不自然なので皇帝に質問しておきます。
 「劉ヨウ、申してみよ」
 「皇帝陛下、ありがとうございます。皇帝ともあろう御方が『将軍』を名乗るのは先例がなく、如何なものでしょう」
 「其方も張譲と同じことを言うのだな。お主の言うことは尤もじゃ。故に将軍の称号を『無上』にしておる。無上将軍であれば将軍号として問題あるまい」
 『無上将軍』
 「自分より上の者はいない将軍」という意味でしょうが、そもそも将軍号が問題なのでなく、皇帝が将軍を名乗ることが問題です。
 これ以上皇帝の不興を買う突っ込みを入れても私にはプラスにならないので無理矢理納得することにします。
 「確かにその将軍号であれば皇帝に相応しき称号と存じます。劉ヨウの思慮が足りませんでした。皇帝陛下、誠に申し訳ございません」
 「劉ヨウ、許す。して、朕は西園八校尉の校尉に其方の妻・袁紹を任じておる。西園軍の披露は秘匿にしておったので袁紹以下
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