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【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第四十五話    『シホの過去の話(後編)』
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てしまったんだから。

「…まぁもう過去のことだからいいわ。
そして高校卒業までの間、私は必死に魔術、知識の鍛錬をリンに教わりながら繰り返して卒業と同時に今まで溜め込んでいた資金を使い世界に飛び出していった。
己の理想を実現するために最初はフリーランスの魔術師としてNGOにも在籍をして人助けをしていました。
その頃はまだ何度も助けた人達の笑顔を見れて満足していたわね。
でもある時、悲劇がおこった」

それで再度私達は緊張する。シホの話はここからが本番と言うばかりの雰囲気だったから。

「死徒という吸血鬼が突如として現れて、町に住んでいる人々を次々と血を吸い殺していき自身の配下にしていき死の町と化していく光景。
私の仲間も抵抗はしたけど次々とやられていって配下にされてしまってそれで初めて己の無力さと現実を叩きつけられた。
それでなにかが切れた私は形振り構わず宝具を開放し死徒ごと死の町を滅ぼした…」
『……………』

私達は無言でシホの後悔の篭った言葉を聞いていた。

「それから私は自身を鍛えながらも依頼を受けては違法魔術師や死徒と何度も戦った。これ以上悲しむ人達を増やさない為に…。
だけど結果、魔術協会は過剰に魔術を使いすぎた私に対して封印指定の烙印を押して、執行者、賞金に目がくらんだ魔術師、代行者…。
様々な機関から追われる様になった。
その最中で何人もの理解ある人に匿ったりしてもらったりして助けてもらっていたけど次第に私の逃げる範囲は減っていった…。
そしてそれでも人助けをやめなかったある日の事、イリヤが倒れたという一報を信頼できる知人に教えてもらい魔術で匿ってもらいながらも冬木の地に戻った」
「どうして、イリヤさんは倒れちゃったの…?」

なのはがそうシホに聞く。

「イリヤは元々切嗣とホムンクルスであるイリヤのお母さん、アイリスフィール・フォン・アインツベルンとの間に生まれたハーフ。
だから小聖杯の機能を埋め込まれていて生まれる前から、そして生まれた後も人体改造を施されていて体は十歳くらいの姿で止まってしまい、さらに短命になっていたの。
その事を初めて知った私はもう助けられない事を悟り、イリヤが息を引き取るその時まで一緒になって暮らした。それが一番最後の平穏の時間とも言えたわ…」
「イリヤさん、かわいそう…」
「でも、シホと最後まで一緒に過ごせたのはある意味では幸せかもしれない」
「そうだね…」
「その時にはまだイリヤが私のために全部を投げ打ってまで助けようとしてくれていた事も知る事が出来ず、リンに後の事は任せて私はまた世界へと発っていった。
そしてある時、最大の分岐点が私に迫ってきた」

分岐点…?それって…。

「ある魔術師が実験の為に町一つとそこに住む人々すべてを生贄にして
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