暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
GGO編ーファントム・バレット編ー
45.依頼
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らみのリサーチなんだろ?」

キリトがメニューを見ている菊岡にため息をついてから話す。

「おお、キリトくんは話が早くて助かるね」

メニューを閉じ、隣の椅子に置かれているアタッシュケースから極薄のタブレット型端末を取り出す。

俺とキリトは菊岡にアスナとミサキの居場所を規則を破って教えてもらったという借りがある。菊岡はタブレット端末を指でつつきながら話し出す。

「いやあ、それがねえ。ここに来て、バーチャルスペース関連犯罪の件数がまた増え気味でねえ......」

犯罪といえばBFOの逆恨みでルートが行った拉致行動などだろう。

「へえ。具体的には?」

「ええと.......仮想財産の盗難やら毀損の被害届が、十一月だけで百件以上。それに、VRゲーム内のトラブル等が原因で起きた傷害事件が十三件。うち一件は傷害致死......こいつは大きく報道されたからキリトくんとシュウくんも知っているだろうけど、模造の西洋剣を自分で研いで、新宿駅で振り回して二人殺した事件ね。うひゃー、刃渡り百二十重さ三・五キロだって。よくこんなの振れたね」

「ドラックを使って錯乱してたらしいな......。まぁ、救われない話だけど、別にその程度の件数なら........」

「そう、その通り。全国で起きる傷害事件の中で微々たる数だし、これを以ってVRMMOゲームが社会不安に醸成している、なんて短絡的な結論は出しゃしないよ。でもね、キリトくんには前に言ったけど......」

「ーーVRMMOゲームは、現実世界で他人を物理的に傷つけることへの心理的障壁を低くする。それは俺も認める」

その時、ウエイターが俺とキリトの前に皿を二つとカップを一つ並べた。

「以上でお揃いでしょうか」

頷くと、ウエイターは伝票を置き消える。とりあえずナッツの香りが漂うコーヒーを一口含み、話を続ける。

「.......一部のゲームではPK行為が日常化しているし、あれはある意味では、現実的殺人の予行練習だからな。先鋭化したタイトルじゃ、腕を切れば血が噴き出すし、腹を切ればハラワタがぶちまけられる。それに取り憑かれたマニアはログアウトの代わりに自殺したりするらしいからな」

こほん、と咳払いの音でキリトが隣を見ると、マダム二人が物凄い目つきで睨んでいる。

首を縮め、小声で話を続ける。

「毎日あんなことを繰り返してれば、いっちょ現実でやってやろうって奴が出てくるのも不思議はないな」

「対策をうつにも無理だろうな.......」

コーヒーを一口飲み、ケーキをスプーンですくい取り、食べる。

「.......フム」

菊岡は、考え込んだ顔をしたあとテーブルに視線を落とす。

「.......そのミルフィーユおいしそうだ
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