第二章 A's編
第四十四話 『シホの過去の話(中編)』
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不機嫌から突然上機嫌になりその場を去っていった」
「そうなのですか…しかしなるほど。シホさんが宝具を視たというのは聖杯戦争で何度も視る機会があったからなのですね」
「ええ。それでその後は魔術回路を酷使した影響なのか私は一度気絶してしまった。
そして次に目を覚ました時にはイリヤとリンにこっぴどく『自身の命は大切にしろ』と叱られてしまったけど…」
それでシホは苦笑いを浮かべていた。
でもシホのあり方は確かに命知らずかもしれないけど尊いものかもしれないと思い始めた。
「そしてこれからどうしようと三人で話し合っているとそこにランサーが現れて協力してくれると言ってくれた」
「それも言峰綺礼の命令なの?」
「わからない。でもランサーの独断だったのかもしれないし今ではもう分からない。
だけどそれで勝機が見えてきた私達はセイバー奪還の為に場所を冬木教会に移していたキャスターに挑んでいった。
だけど教会の前で待ち構えていたのはアーチャーだった。
ランサーがアーチャーと戦うと言って私達は教会の地下に入っていき、キャスターはリンが、キャスターのマスターは私が対峙することになった」
いよいよ本格的に戦いが始まる事が分かった私達は手に汗を握りながらシホの話をただ聞く。
でも話によるとキャスターのマスターは暗殺者の類だったようでキャスターを追い込む事が出来たけどシホは抑えることが出来ずに吹き飛ばされてしまったと言う。
それでやっぱり形勢逆転は無理かと思われた矢先に突如頭上からいくつもの剣が降り注ぎキャスターとそのマスターを貫いたと言う。
その実行者はアーチャーだった。
それで何度目になるか分からない怒りが私達を包んでいた。
何度裏切れば気が済むのかという事に対して。
「まぁ、結果的にはセイバーは助けることができたしアーチャーもキャスターを倒すために態々ここまで計画を練ったんだと思う。
でも、そこから遂にアーチャーはその本性を現した。私を殺しにきたのよ」
「なんで…」
「奴の本来の目的がそれに集約されるからよ」
「その目的って…」
「もう、皆も気づいていると思うけどアーチャーの真名は『英霊エミヤ』。正義の味方という理想を実現した私の未来の一つの可能性存在よ」
その真実を聞いた途端、私達は驚愕した。
「そ、それじゃあの白髪の男性がシホちゃんの本当の姿って事!?」
「ま、そうなるわね」
「あ! 皆さん、勘違いしないでくださいね! お姉様は事実を隠していたのはやましい気持ちとかそんな物は一切持ち合わせていなかったですから」
そこでフィアットが大声でシホを庇った。
「うん。わかってるよ、フィアちゃん。シホちゃんは嫌な嘘はつかないから今までの行動でそれが分かるから十分だよ」
「…ありがとう、なのは」
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