追想〜緋い剣豪と業火の巫女〜
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がクラインを吹き飛ばす。何とか空中で体勢を立て直したけれど・・・・・・・どのみちこいつを倒せなければ他の個体に囲まれて終わり。だけど、どうすれば・・・・・・・記憶を探る。打つ手は・・・・・・・・何か打つ手は無いの!?
何かある。自分はそれを見ている。思い出せないだけなのだ。自らの中に、それは存在する・・・・・・・!
私が海龍の群を倒した時に使った技、魔法。クラインの台詞、『俺も一緒に炙る気か!?』炙る・・・・・・・・熱する。それが意味する事は・・・・・・・・
「クライン!海を狙って!」
火属性の魔法を大型種に叩き込み、足止めをする。が、それももう持ちそうに無い。が、それでいい。それでいいのだ。海龍が炎の弾幕を突破して私に腕を伸ばす。が、その腕は私に届かない。何故ならば・・・・・・・
「クライン!今!」
「任せとけ!」
小型の海龍を倒した時に使用したソードスキル<黄泉道篁>(ヨミミチタカムラ)横薙ぎの一撃が海を削ぎ取るように放たれて・・・・・・・・海龍に大量の水が叩き付けられた。
ビシィ!
クラインの、ユニークスキルの一撃でも傷一つ付かなかった鱗に罅が入る。恐らく、こうしなければ攻撃が通らないのだろう。私の脳にアドレナリンでも仮想世界でも嫌にゆっくりと見える。クラインが刀を鞘に納めて・・・・・・・・
「クライン!その魔法陣の中を通って!」
火属性の魔法陣が幾重にも描かれ、一つの道になる。その道を駆け抜ける紅い剣豪(クライン)。鞘から抜き放たれる刀が凄まじい輝きを放つ深紅の一撃が鱗を叩き割り、海龍を両断した。
「や、やった・・・・・・・」
信じられなかった。
たが、事実だった。
「やああああったああああああ!」
クラディール君が歓声を上げる。続いてキリト君が、次々と歓声が拡がる。
今年の海龍型Mob大発生イベント『海龍祭』は、私と、『紅い剣豪』の活躍によって幕を閉じた。
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