SAO編
episode2 巨大ギルドと風来坊2
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ってしまえば、死ぬかもしれない。ただでさえ恐怖心が内部に燻っているだろうに、危険かどうかすら分からない場所に部下を行かせるのはどう考えたって無理だろう。
「まあ、いいよ。俺一人で。ってぇか、何人もいると邪魔だし」
「……っ」
「そう、ですか。すみません。危険と分かっていながら…」
「いいさ。俺もレベル上がったし、そろそろやってみようと思ってたトコだ。んじゃあ、最終確認。俺が仕入れてくるのは、そのクエストの戦利品、及びクエストの攻略法。で報酬は、……まあ、持ってきたときになんかいいもんくれよな」
二人の顔が、申し訳なさそうに歪む。いや、そんな顔しないでも。そろそろ行くつもりだったのは本当だしな。いい機会だし、金属武器や防具なら俺には必要無い。手に入ったところで故買業者…というか商人クラスか職人クラスかに売るしかない。それなら、ここで『軍』に高く、ついでに恩も合わせて売ってやるのも、悪く無いかな。
(んー…。いくらか前金で貰った方がよかったのか?)
ついでに言えば、俺はこの世界での金銭に執着が疎いと自覚している。今まで……というか現実世界で結構切り詰めてぎりぎりの生活費で生きていたせいか、この世界でもどうしても「飯食ってゆっくり寝れる分の金があればいーや」と思ってしまうのだ。貧乏性、というのか?
そんなどうでもいいことを考えながら、俺はさっさと「黒鉄宮」を後にした。どうにも危機感が足りない俺は、最前線のダンジョンに挑むにしては暢気な足取りで、二十七層主街区、『ロンバール』へと帰り始めた。
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