6.決着 〜嵐の予兆〜
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………ッ?! まさか、あの時のは!! 」
「おー、ようやく気付いたか。まぁ気が付かれてたらそれはそれで凄ぇけどよ」
そう言ってカラカラと笑う垣根。そして、今更ながら……ホントに今更ながらに垣根が初回に何故
槍ではなくダガーを、それも自分とは検討違いな所に投げていたかがわかった。
「貴方…………ワザとでしたのね……あのダガーの投擲は……」
「当たり前だろ? なんでお前狙ってあんな検討違いな方向に投げなきゃいけねぇんだよ」
俺はノーコンじゃねぇんだよ、と付け加えるが今のセシリアにはそんな事頭に入っていなかった。
やられた、とセシリアは思っていた。
ISに乗って間もないという事もあって、操作に慣れていないのであろうと勝手に納得していた自分が馬鹿だったのだ。
しかも私を狙っているであろうように見せかけて、検討違いな方に投げるのもしてやられた。
あからさまに違う所に投げていたら誰だって怪しむ。それをさせないようにわざわざそのギリギリのところで投げられていたので、気にもとめていなかった。
そしてセシリアはそれを知ったと同時に、垣根に驚愕した。
( なんですの? それじゃあこのお方は私の攻撃を紙一重で避ける一方こうして投げた場所に誘導しながら戦っていたというのですか? ISに乗って間もない男が? )
有り得ない。有り得る訳がない。
自分がISに乗って間もない頃、こうして同じ動きが出来ただろうか? いや、こうして今現在でも厳しい物がある。
それをこの男は、初心者というのも逆手にとり、こうしてここまで戦況を持ってきたのだ。これを驚かずに何を驚くのか。
『垣根 帝督』
改めてこの男の規格外さをセシリアが垣間見た瞬間だった。
そして、無自覚だがセシリアが『男』という認識を改めた瞬間でもあった。
「さて、んじゃあそろそろフィナーレといくかね……」
そう言って、手に持っていたダガーとランスを消し、新たた兵装をだした。それは………
「じゃあな、セシリア・オルコット。まぁ取り敢えず…………眠っとけや! 」
セシリアは知る訳ないが、その槍ーーー罪の槍は垣根が戦いの時に未元物質を生成してそのまま量子変換で今の今まで直していたモノだ。
垣根は振りかぶり、セシリアに向かって槍を放たれる。
後は多分皆の想像通りだ。セシリアは辛うじて腰に付いているミサイルで迎撃を計ろうとしたが、それよりも早く槍は物凄いスピードでセシリアのビットへと向かい、そして………
「もう一度ここで絶望しやがれ、セシリア・オルコット! 」
最後にセシリアが覚えているのは、目の前で起きた
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