6.決着 〜嵐の予兆〜
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、左脇腹、右足、正面、後頭部、左肘、右足、左脇腹……
ビット、ビット、ライフル、ビット、ライフル、同時射撃、ビット、同時射撃……
と、こんな具合にフェイクなどを織り交ぜながら射撃を行うセシリアに対して垣根は
………
「ふっ! ほっ! っ! せい! 」
まるでこのような攻撃なんて事ないと言っているかのように、軽やかにーーそして余裕ありげにこちらの射撃を躱す。
そんな垣根に苛立ちを隠せないセシリアは、自分では気づかない程に冷静さを欠いていた。
元々貴族とのこともあってか、人一倍プライドが高い彼女は馬鹿にされるという事に過敏に反応する。それ故だろうか、垣根ばかりを見ていてセシリアは周りの様子に微塵も注意を向けていなかった。
そして、自分に迫り来るモノにも気がつかない程に…………
「ッ!!!!! 」
自分の真横から鈍い痛みを感じたかと思うと、セシリアは右方向に吹き飛んだ。
え……? という気持ちも束の間、次の瞬間……
「か……はっ………」
今度は自分の真上ーーー後頭部に凄い衝撃を感じ、思わず飛行する余裕すらないほどに苦しむ。
泣き叫ぶとかそんな生易しいモノではない。人間ホントに痛いと感じてる時には、あまりの痛みに声すら出せない時がある。今の彼女はまさにそれだ。
意識もままならなく、凄いスピードで地面に落下していく。
ドンッ!!!!! と凄い音がアリーナに響き、辺りに砂煙を巻き起こす。
観客の生徒達もなにやら驚いたような顔をしている。さっきまで俺が負けると思っていたのが蓋を開けてみたらこの状況だからなぁ………まぁそりゃ驚くか。
でもセシリア・オルコット、俺の攻撃はまだ終わっちゃいないんだぜ?
「さて、フィナーレといきますか!! 」
俺は最後の締めの為に準備を済ませ、煙の中に飛び込んだ。
▲ ▲ ▲
『一体なにがどうなってるのですの? 』
今正に現在進行系で考えているセシリアは、そんな事を思いながらスクッと立ち上がる。
さっきあれほどまで感じた痛みも、今はすっかり収まっていてまるでさっきまでが嘘のようになんともない。
( 取りあえずなんとかこの砂煙の中からでないと話になりませんわねー…… )
さっきの攻撃には驚いたが、ここでボーッとしていたらあちらの的だ。さっさと体制を整えて………?!
そこでセシリアは気付く。砂煙で辺りがぼやけて見えない。だ
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