暁 〜小説投稿サイト〜
ISーとあるifの物語ー
3.「主役は遅れて登zy「なんかあるのか? 垣根? 」…………サーセン」
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んな事知ったこっちゃない。
暗部で培ってきた勘で殺気を感じとるチカラ、まさかこの世界ーーそれも教室に入った瞬間に使うとは思ってもみなかったが。


「チッ……」


そういいつつ今さっき殺気バリバリで攻撃を仕掛けてきたであろう目の前の女性に目を向ける。
……ってか今さらっと流しそうだったけど「チッ……」って舌打ちしたよな?! 
眼前の女性がホントに教師であることに早くも疑問を持ちつつも冷静に状況を理解しようと試みる。

するとその目の前の女性は、右手にだらんと持っていた主席簿を肩の上に載せ、こちらに問い掛けた。


「おい遅刻者、教室に入ってきて早々退室とは……お前教師をナメているのか…? 」


額に青筋をびきびきたてながらこちらを見据えている黒いカジュアルスーツに黒髪ロングヘアーの女性ーー織斑(おりむら)千冬(ちふゆ)はそう訪ねた。


……イヤ、どうでもいいけど取り敢えず殺気抑えろよ。後ろの奴ら全員顔真っ青にしてビビりまくってんぞ…?

とまぁそんな事いったらいったで面倒な事になるだろう。
そう思いながら俺は、こういう場合につかうであろうありきたりな言葉を吐いておく。


「いえ、なんか面倒事に巻き込まれそうってかもう『こりゃあダメだ…』と思ったので」



訂正しよう。全くありきたりではなかった。
さっきから殺気全開だったのが、「……ホゥ? 」とかいって更に上げやがりましたよこのおかたは…。



そんな事を考えていると、「はぁ……」というため息の後、あっちもこれ以上は無駄だと判断したのだろう。当たり障りのない質問をしてくる。


「ところ…で、お前は入学式早々何で遅刻したんだ……? 」


その場にいた全員がうなずいたような気がした。
まぁそれもそうである。普通は入学式早々……それもこんなドがつくほどのエリート校で遅刻なぞしない。なんかきっと理由があったのだろう、誰も口には出さないがそう思っていた。
垣根は普段の顔から一変、真剣…それも悩むような動作をした後、意を決したかのように顔を上げた。

教室には先程の自己紹介の時以来の緊張感が漂っており、誰かが鳴らした喉をならす音が聞こえた。
そして垣根は、一般的に言うであろうキリッとした表情で答えた。



















「すいません、向かい風だったので遅刻しました! 」

















「ちょおまwwwwwwwwwwww」




「向かい風ってwww」



なんかウケた。
アレ? 場を和ます為に適当な言い訳をしたんだがまさかウケるとは……まぁいいか、結果オーライってことで。


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