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ISーとあるifの物語ー
1.終わりの始まり
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前は興味ないから覚えてねェが、それでたまたま……ホント偶然のなか俺達は出会った。
多分アイツだって、忘れてると思う。俺だってあんま詳しィことはわかんねェ……だが、初めて俺に喋りかけてきた言葉は今でも覚えてる。





『お前にはゼッテー負けねぇ』


呟くと同時に無意識に頬が緩んでしまう。なんだかとても懐かしく感じる。


その当時俺は、周りの奴から避けられてた。いや、『今でも』打ち止め達(あいつら)以外からは避けられてる。
……まァそんな事は今はどォでもイイ…話を戻すぜ。


初めはすっげェ悲しかったのは覚えてる。「何で僕だけ…」と泣いたのも一回や二回じゃねェ……。
それも、回数を重ねる事に慣れちまったけどよォ…………。


取り敢えずそのころの俺には、対等に話しかけてくる奴なんかいなかった。
まァ…当たり前といっちゃァ当たり前なんだがな…髪が真っ白な白髪ってだけで、あの年頃のガキ達には気味悪がられる訳だ…おまけに圧倒的な|能力《チカラ
》を持ってりゃァ尚更だ。


だからこそ、そんなときだったからこそハッキリと印象に残ってる。
アイツーーー垣根(かきね)帝督(ていとく)は、俺の能力のことや、見た目、なにもかも知っておいて、なお話しかけてきやがった。
しかも開口一番に『お前には負けねぇ』との挑発だ。そりゃァ嫌でも覚える。

だけど、だけど正直嬉しかった。

周りの奴らは皆俺の事を化物としか見てこない。畏れられる事はあっても、挑まれたことなんて初めてだった。
大抵俺は初見で何でもでき、それにこのチカラがあったせいもあり、同年代どころか周りに競える奴などいなかった。
なにをやっても出来ちまう。人はそれを羨むだろうが、俺は違った。



『つまんねェ』



人より早くできると言うことは、それだけ先に進むということだ。
それが少しならいいが、俺はそんなこと無かった。そのつどそのつど離していく実力。
ふと気がつき、後ろを見たときにはそこには誰もいなかったのだ。

その位この少年の成長スピードと能力が異常だったのだ。



『天才は孤高』


というが、正にその通りだ。
だからこそ、そう…だからこそ、自分と同じ天才であり、同じ学園都市の闇を見てきたであろう似たような境遇であるアイツから宣言されたのは、素直に嬉しかった。
アイツの手前、「ハッ、まァ頑張れや」と強がってしまったがそこは照れ隠しとでもいってもイイかもしれない。
今はもう真相なんてわかんねェ…俺がもし、……俺がもしあの無能力者(ヒーロー)に倒されてなかったら、アイツと同じ事をしてたかもしれない。
アイツと俺は同じなんだから……。



アイツがいた方向を眺める。砂埃や煙などが立ち込
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