暁 〜小説投稿サイト〜
ISーとあるifの物語ー
1.終わりの始まり
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区切りをはっきりつけちまう。
出来ないとわかったらしない、だってそれは『出来ない』とわかってるんだから…

だがアイツは違った。
『出来ない』と思っていたことが、アイツは『出来た』のだ。
人の助けとかそんなのは関係ない。『不可能を塗り替えた』といっても過言ではない。


「ちくしょう…」

自然と口からこぼれた言葉。
悔しい。負けるのが…こんなとこで死ぬのが悔しい。まだ俺にはやり残したことが沢山ある。アレイスターだってまだ倒しちゃいないのに、こんなとこで死ねない。
死ねない…のに、なんで…なんでこんなにも清々しいのだろう。


そう、端から見ればわかるが、今の垣根は『笑っていた』
誰がみてもわかる死までのわずかな時間。苦痛に顔を歪めるのではなく、諦めるような顔でもなく、『笑っていた』のだ。










ああ神様よ、…もしいるのなら俺のこの人生のなかでのたった一つの願いを聞いてくれ。
普段はこんな学園都市(まち)に生まれたもんだから、これっぽっちもそんな迷信なんざ信じてはいないが…もしいるのなら………頼む。









『やり直させてくれ』










こんな……結末じゃなく、誰も…誰もが笑って過ごせる……そんな世界《にちじょう》になるように俺も心入れ替えて頑張るからさ‥頼むよ……。
もう………こんな気持ちは…こんな気持ちはもうこりごりだよ…。


そして俺はアイツにこの人生(うまれてきて)初めてで、最後になるであろう『言葉』を喋る。



『      』



ああ……空がキレイだ。クソッタレな俺には眩しすぎるほど……な‥
そして俺の意識はそこで唐突に途切れた。















     ▲   ▲   ▲









「あの野郎ォ…………」


最後のあの俺の全力の攻撃……正直そうそう狙っては出せないだろォがな…
あの野郎…『笑って』やがった…。それも、自分が死ぬと確信した上で…だ。


普段の俺だったら、『アイツ頭可笑しいンじゃねェの? 』と笑っただろうが、今は不思議とそんな気分にはなれなかった。
そしてアイツが最後に言っていた言葉………








「『ありがとう』………か……。」


ふとその時、幼い、まだ俺がガキだった頃の事をふと唐突に思い出す。






あの野郎とは、今日以外にもあったことは一度だけある。
俺がたまたま研究所に行ったとき、丁度アイツもたまたま同じ研究所に来てたのだ。
なんでも学園都市の中でココしかない機械があって、俺達にはそれが必要だとか。

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