コードギアスR1
0132話
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」
先程のイレブンと呟いた時よりも大きな声ではあったが、幸い兵士が倒された為に周囲がざわついていたおかげで、ニーナのその声は近くにいた俺やルシィ、ミレイやシャーリーにしか聞こえなかった。後者2人は目の前にいるのが誰かというのを知ってしまった為、目を丸くして驚いている。
シャーリーはともかく、ミレイはマリアンヌの後ろ盾でもあるアッシュフォード家の人間だ。どこかでユーフェミアの姿を見た事があったのかも知れない。
ユーフェミアは倉庫に閉じ込められている人質の顔を一通り見回した後、最後に俺へと視線を向ける。
「アクセルさん、私のお願いを聞いてくれませんか?」
「お願い?」
「ええ。私をそこに倒れている人達のリーダーの下へと連れていって欲しいのです」
……何故こうなる。原作ではニーナを助ける為に自分の身分を明かしたが、今はわざわざ自分から危険な目に遭う必要は全く無い。いや、むしろ見張りが気絶している今のうちにホテルから脱出するなり、外にいるコーネリアと連絡を取るなりするべきだ。
「駄目だ。それよりこのホテルから脱出するのが先だろう。幸いユーフェミア1人くらいなら俺がどうにか出来るしな」
「私1人? では、ここにいる他の人は置いていくというのですか?」
「ユーフェミア様、あなたは副総督なのですよ」
ルシィも俺の意見に賛成するが、ユーフェミアは首を振る。
「だからこそです。副総督の私がこの方達を置いて1人で逃げ出すという真似は出来ません。私が犯人達と交渉します」
「ユーフェミア様」
いっその事、気絶させて連れ出すか? コーネリアは怒るかもしれないが、ユーフェミアの安全を考えるとそうするのが一番……いや、待てよ? 原作通りならそろそろ草壁中佐はゼロに殺される筈。なら安全か? ゼロはここではユーフェミアに危害は加えない筈だ。それになにより、このまま放っておくと俺を置いてでも一人で突っ込みかねない。
「しょうがない、か」
「アクセル!?」
ルシィが咎めるような目で俺を見る。
「そう睨むな。この様子じゃ下手したら1人で日本解放戦線に突っ込んでいくぞ。それなら最低限俺達が一緒に行動した方がまだマシだ」
「それは……」
言葉に詰まるルシィ。彼女もこのままではユーフェミアが1人ででも交渉しに行くと分かっているのだろう。
そして最終的には俺とユーフェミアの2人だけで交渉に向かう事となった。ルシィも一緒に行くと言い張ったのだが、ユーフェミアにこの部屋にいる人質を護って欲しいと言われては逆らえなかった。
「では行くぞ。くれぐれも俺の指示に従うように」
「ええ」
「アクセル、ユーフェミア様を頼むわ」
ルシィの言葉に頷き、倉庫を後にする。
幸いと言うべきか見張りの姿は倉庫
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