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魔法科高校の神童生
Episode8:九十九家のお仕事
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んでいるということは、それなりの地位がある人物でなければ不可能だ。そう、例えば、軍関係者かそれとも、政府か。



「さて、行こうか」


 取り敢えず依頼を受けることにした俺は、この依頼メールの送り主に空メールを送り返した。九十九家ではこれが、依頼受理を報せる方法となっているのだ。
 そしてクローゼットを開く。中に入っているのは全て、隠密行動用の黒装束ばかり。俺はそれの、一番馴染んでいる黒のタキシード、そして狐のお面を取り出した。


















                      ☆☆☆



「姉さん、俺任務入ったから行ってくるね」


「あら指名?隼人への指名は多いわねえ」


 装備を整えて居間まで来ると、姉さんが魔の巣窟(台所)を掃除しているところだった。ナニカの呻き声が聞こえるけど、きっと幻聴だ。


「標的は?」


「ブランシュだよ」


「ふーん」


 と、姉さんはこの仕事関係になると急に醒める。


「まあ、いってらっしゃい。怪我はしないでね」


「もちろん。あ、俺が帰ってくるまでにソレ片付けておいてね」


「善処するわ」


 俺の気分が浮かなくなるような返事を聞いて、俺は家を出た。















                    ☆☆☆





 深夜1時の東京郊外。いくら日本という国の首都が東京だからといって、郊外で夜中に行動する人間は少ない。隼人が悠然と歩く中で、今までですれ違ったのは片手で数えるくらいしかいなかった。だが、この先にある雑居ビルのサイオンが活性化されているのを隼人が見過ごすはずもない。ゆったりとした足取りで、ブランシュのアジトと思しき雑居ビルまでたどり着くと、隼人は今まで横に引っ掛けていた狐のお面をつけた。



「さて、行くか」


 まるで友人の家に入っていくような足取りで隼人は雑居ビルの一室へと侵入した。彼を阻んでいた扉は、すでにこの世に存在していなかった。








 ブランシュ日本支部は、二つ存在している。一つは、第一高校近くの廃工場に。もう一つはここ、東京郊外の雑居ビルに。基本的に行動を起こすのは廃工場のほうで、雑居ビルのほうはそのサポートでの意味合いしかない。だが、陰で暗躍する組織だということは確かで、一世紀前の映画のような悪の組織ばりに、その構成員たちは遊び、酒を飲み、女を抱いていた。今夜も例外ではなく、男たちは皆、酒色に溺れていた。これから自分たちの身に起きる、悲劇に気づかずに。



「あん?なんか下が騒がしいな。おい、様子を見
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