覚めない思い
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意志で起きているはずなのだが、ここで起きたというのは何故だと思う。
というのをぐだぐだ考えるのは面倒くさいので直接聞くことにした。
「何だぁ? ホライゾン……便所か?」
「同年齢の女子の寝起きに言うような言葉ではありませんね。率直に申しまして、流石はトーリ様の親友ですね」
寝起きに貶してくる毒舌女に言われると欠伸も色んな意味で吹っ飛びそうである。
この懐かしい虚脱感に苦笑を覚えそうになるのを堪える。最早、懐かしがる必要はないのである。
この毒舌女はここにいるし、これからもいる。
その存在を───幸福だと笑う馬鹿がいる。なら、俺は何も言わないし、懐かしがらない。
「で? 別に今、起きてもまだ飯はまだだぜ? 間違って起きたんならもう一度寝とけ。どうせ、まだ起きていられねえんだろ」
「Jud.珍しく正論を熱田様から頂きましたが、何となく熱田様に聞きたい事を思い出してしまい、丁度いいので聞こうと思いまして」
「悪態を言わなきゃ話を繋げれねえ女め……で?」
ホライゾンが俺に聞きたい事があるというのは、少し意外なことではあるが、まぁ、そういう事もあるかもなとあんまり態度も変えずに問い、はい、と前置きを置いた少女の次の言葉は
「何故、熱田様は負けを認めたのですか?」
想定外な台詞だったので、思わずずりっ、と椅子から落ちそうになる。
不自然にならないようにずり落ちそうな体を停止させて、本気で溜息を吐く。
何の話なのか、と問う必要はない。
熱田・シュウの敗北は、家族を除いたら、否、家族を入れても、やはり二回しかない。
それも、同一人物を相手に。
「言ったのは……あのバカだよなぁ……」
こくりと目の前の少女が頷くので更に溜息。
否定もしないし、その敗北を俺は受け入れているので、馬鹿みたいに否定はしないが、言いふらすあの馬鹿にはとりあえず、今度、ぶった斬っておこうと誓っておく。
「どこまで聞いてんだ」
「Jud.かつてのホライゾンに対し、熱田様が私に酷い事を言って、トーリ様が何故かキレて、殴りにかかろうとして、逆にぼこ殴りにされて、そしたら何故か熱田様が負けを認めたというくらいです」
端折ってはいるが大体全部である。
「一応、聞いておくがお前の敗北の定義は?」
「状況によって変わります。例えば、それが試合ならばルールに則って負けた場合。相対戦ならば条件が毎回変わるので何も言えません。国と国との戦争の場合も同じであると判断できます」
ですが
「熱田様とトーリ様がやったのは試合でもなく、相対戦でもなく、ましてや戦争でもありません。ただの喧嘩です。なら、勝ち負けははっきりと出ると思います」
つまり、倒れた方が負け。もしくは、戦意喪失。
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