第二章 A's編
第四十二話 『シホとエミヤの邂逅』
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て、
「主、ご無事ですか?」
「ああ、問題ない。では脱出するとしよう」
私は人間形態では飛べないアーチャーさんを抱えてその場を脱出するのだった。
でも…やっぱりシホちゃんとアーチャーさんはなにかしら係わり合いが合ったのは確かのようね。
後でまた会う機会を伺わないと。
◆◇―――――――――◇◆
「逃げられた、わね…」
シホは逃げられたというのにあまり気にしていないような素振りだ。
まぁ、それは仕方がない。リンカーコアから魔力を搾り取られてしまったのだから顔に出す気力もないのだろう。
そこにマグダラの聖骸布が無くなったのか自由になったクロノがシホの背後に立ちながら、
「…大丈夫か、シホ」
「なんとかね…でもこれでまた当分の間は戦線から退場ね」
「そうだな。ところでシホ…説明してくれないか?」
「なにを、って…聞くまでもないわよね」
「ああ。あの白髪の男、アーチャーもとい『エミヤ』の情報を知っている事があるなら教えてほしい。どうして君と同じ武装…“マグダラの聖骸布”を使えたのかも含めて」
「……………わかったわ。でも、話す内容は私の中でもトップシークレットの部分だからハラオウン邸で話しましょう。もちろん公開は絶対にしない事を約束してくれなきゃ話せない…」
そこにリンディがモニター越しに姿を現して、
『わかりました。シホさんの意思を尊重します。クロノ、皆さんを連れて帰ってきなさい。でもその前にシホさんは検査入院ね』
「はい、わかりました。ですがすみません。取り逃がしてしまって…。それにシホの魔力まで…」
『あれは仕方がないわ。男性であるクロノには抗えない力だものね。シホさんの件も背後からいきなりなんだからなす術がないわ』
「そういえば…仮面の男はどうしました…?」
そこにエイミィが通信に割り込んできて、
『追っていた矢が効果が切れたのか消えてその後は転移で消えちゃった。でもシホちゃんが放った矢はデバイスの発言からして“フルンティング”?』
「え? それまで映像に収まっているんですか?」
『当然!』
それでシホはまいったといった表情になり肯定の意を示したのだった。
『でも今回も仮面の男の転移先を特定できずにみすみす見逃しちゃった…ごめんね、みんな』
『侮れませんね…』
リンディの言葉でそう締めくくられた。
そこになのは達がやってきてシホが魔力を蒐集されてしまった事を聞き心配されたのをシホは苦笑を浮かべながら答えていた。
なんせこれはみんなを騙す演技でもあるんだから心苦しい事になるのは仕方がない。
しかし、その時シホは心の中で、
(でも、エミヤから感じたのは同族嫌悪ではなくて郷愁だった。なんでエミヤの事を懐かしむなんて感情が出てきたのだろう
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